日本工業経済新聞社(群馬)
2020/08/21
【群馬】前橋市の千代田町市街地再開発が総会を開催
【前橋】千代田町中心拠点地区市街地再開発準備組合の総会がこのほど開催された。総会後に事業協力者が事業の進捗状況について「年度内を目途に全体の構想をまとめ、都市計画決定に向けた手続きへ移行する」と報告、構想で再開発の方針などを示す。2021年度以降に再開発組合の設立および事業認可を経て、設計に着手する。全体2・3haを3街区に分けるが、権利変換などは事業区域全体で進め、まとまり次第、既存施設の解体から工事がスタートする。
総会は予算内容や準備組合の役員選出などの議案を審議。本来であれば年度当初に開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で8月にずれ込んでいた。
事業協力者は大和リース群馬支店(高崎市)を代表とし、◇ヤマト(前橋市)◇大和ハウス工業東京本社(東京都千代田区)◇石井設計(前橋市)◇小林工業(前橋市)◇ユーデーコンサルタンツ東京事務所(東京都港区)−の全6社で構成するJV。ゼロベースで基本構想および基本計画など策定を進めている。同JVは公募時のプレゼンテーションで、過大な建物整備を前提としない身の丈再開発を提案。中高層の建物を整備する高度利用の検証も含んだ構想・計画を検討している。
再開発の大枠となる構想・計画は年度内を目途にまとめ、21年度の都市計画決定を目指す。都市計画決定後、再開発組合の設立および事業認可を取得し、都市開発法による事業がスタートを切る。組合が立ち上がってから、設計業務に移行。同年度の秋以降に作業を開始することになる。
再開発の事業区域は千代田町二丁目の4番街および8番街、11番街の一部。加えて同町四丁目の7番街で構成する。区域面積は約2・3ha。中央駐車場や中央イベント広場がある4番・8番街の1万1460uがA街区、スズラン新館などの11番街2115uはB街区、スズラン本館をメインとする7番街5050uをC街区に設定した。複数の建物整備が見込まれているが、権利変換はこれらA〜C街区全体で進めていくため、調整には1年以上の期間を要するもよう。
権利変換の認可後に建物除却を含む工事が始まる。スズランなど大型建築物があるため、解体に1年程度を要すると考えられる。再開発ビルなど新たな建物整備が始まるのは、27年度以降となる見通し。