富山県建設業協会の20年度「建設業資格取得支援講座」が、20日から富山市の日建学院富山校(ボルファートとやま)でスタートした。
今年度に開く7講座の第1回目。新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の試験日が延期になるなど、例年と比べて講座の開催時期がずれ込んだ。
同講座は、建設業の人材育成を促進するため、技術検定試験受験予定者を対象に、試験直前対策として、出題傾向や重要ポイントについての講義を行うことで、資格取得を支援するのが狙い。厚生労働省等の助成金を活用し、同協会が日建学院に業務を委託する形で実施している。
2級土木施工管理技術検定試験(学科)の直前対策講座となるこの日は、県内の建設業者から15名が参加した。
冒頭、県建設業協会の石田裕伸事務局次長が、「例年は、1教室30名以上で開講する講座もあるが、今回はコロナウイルス拡大防止のため、1講座を2回に分け、受講人数を少なくして開催する」と説明した上で、「業界を取り巻くコロナの影響は、今のところ他産業と比べ少ないが、民間工事では不安材料もある。一方、業界全体では、週休二日制への移行や生産性向上、働き方改革への対応、担い手不足が深刻な課題」と話した。
さらに、「このような状況を踏まえ、当協会では人材確保・育成事業の一環として、一人でも多くの優秀な技術者を育成する目的で、1・2級の土木、建築施工管理技術検定試験の受講予定者を対象に、今年度7コースの講座を開く。講座の出席率と試験の合格率は比例すると言われており、3日間とも受講し、全員が合格することを祈念したい」と述べた。
その後、日建学院富山校の吉田武氏が、受講に当たっての注意事項などを説明した。
この日の講座では、土木一般と法規、次回の27日は法規、共通工学および施工管理、最終の9月3日には施工管理をそれぞれ学習し、実力診断テストも行う。21日には同様の講座を開講する。試験日は10月25日。なお、2級土木の実地講座は10月、学科と同様の形式で2回実施する予定。