竜王町は、国道8号線沿いに位置する道の駅「竜王かがみの里」(竜王町鏡1231―2)内に、新たに複合リゾート施設や物流施設、住宅団地等を整備する「竜王かがみの里再整備計画」について、構想策定に係るコンサル業務の早期発注に向け、内容検討を進めている。
具体的な発注時期は現在のところ未定。年度内までには発注したいとの考えではあるが、用地買収も同時に進めていく方針から、準備が整い次第の着手となる。主な業務内容は、概算事業費の算出や整備のあり方についての指針作成など。その後に予定している基本設計・詳細設計は構想策定時期を見て発注時期を判断していく。
これにより、工事は当初25年度からを予定していたが、先延ばしとなる可能性が浮上した。設計等の進捗状況だけでなく、町財政やめまぐるしく変化する社会情勢を踏まえ、工事着手時期は適正な時期を見定めていく方針だ。
竜王かがみの里の面積は約2万8000平方b。現在この地は、ワコール流通蒲ウ王倉庫が保有しており社員寮などがある。過年度に町と最長5年の期限を設け対象地を更地にし土地を引き渡すことで協議を終えていることから、22年頃に利用停止・解体へと進め、単年度もしくは2ヵ年で解体工事を実施することとなる見通しだ。
また、新たな施設運営は民間活力を活用する考えで整備後に事業者の募集も併せて進めていく。こちらについても今後選定スケジュールを決定していく見通しだ。
併せて、道路管理者である国(国土交通省)と竜王町がタッグを組み駐車場の拡張を進めており、用地については、昨年7月の町議会において補正予算(債務負担行為)で用地取得費を確保済み。取得面積は道の駅に隣接する約3万7979・46平方b。このうち、まず約4000平方bを慢性化している駐車場不足に対応して約100台分の駐車場拡張を国が担当する考えで、現在、売買契約に向けて関係機関と調整中。約6000平方bを利用して農産物の加工・販売施設などの施設拡充を行なう整備計画についても、上記の売買契約完了後に施設検討を行う考えから、その後に控えているコンサル業務の発注時期は現在未確定となっている。
道の駅「竜王かがみの里」のある竜王町鏡は、かつては東山道の宿場「鏡の宿」として栄え、また、牛若丸(源義経)元服の地として知られている。国・町一体型の整備(国が24時間無料で利用できる駐車場・トイレ・道路情報等発信機能を備えた施設、町がレストラン・地元農産品販売等を行なう地域振興施設の整備)が行なわれ03年8月に道の駅として登録され、15年度(平成27年度)には同町内もう一つの道の駅「アグリパーク竜王」とともに、「地域活性化の拠点となる優れた企画があり、今後の重点支援で効果的な取組が期待できる」として「重点道の駅」に認定されている。
現在、80台(うち大型7台、障害者用3台)の駐車場は、慢性的に不足状態。今回駐車場を拡張する用地は、既に未舗装ながら夜間駐車場として借上げ使用している場所。
提供:滋賀産業新聞