柏崎市は、「柏崎市国土強靭化地域計画(案)」をまとめた。
国が策定した「国土強靭化基本計画」を踏まえ、大規模自然災害から人命を守り、経済社会への被害を抑えて迅速に回復できる「強さとしなやかさ」を併せ持ったまちづくりを目的としている。
また、東京電力柏崎刈羽原子力発電所を有する地域であることから、自然災害に加えて原子力災害も想定。基本目標として「人命の保護が最大限図られること」「柏崎市の重要な機能が致命的な障害を受けず維持されること」「市民の財産および公共施設に係る被害の最小化」「迅速な復旧復興」の4項目を提示した上で、事前に備えるべき目標8項目と、それに対して現時点で市に存在する脆弱性についての課題を挙げた。
主な内容は次の通り。
▽人命保護を最大限図る
・住宅、建築物の耐震化
・河川の改修と適切な維持管理
・公共下水道区域内の雨水整備と維持管理
▽迅速な救助、救急、医療活動、並びに避難生活の確保
・道路、橋梁等の整備と改良
・中山間地域防災力向上
・避難所の環境整備、機能強化
▽必要不可欠な行政機能の確保
・庁舎設備の充実
▽必要不可欠な情報通信機能、情報サービス確保
・庁舎等の電力確保対策
▽経済活動を機能不全に陥らせない
・農地の荒廃抑制
▽ライフライン、交通ネットワーク等の被害最小化
・水道施設、下水道施設の老朽化対策
・重要幹線道路整備をはじめとする道路交通網整備
▽制御不能な複合災害と二次災害の防止
・原子力防災体制の充実、強化
・農業水利施設の整備
・堤防、ダム等の保全
・治山対策
▽地域社会・経済が迅速に復興できる条件整備
・復旧、復興を担う人材育成
・地盤沈下抑制
9月4日まで実施するパブリックコメントの結果を経て正式決定する。計画期間は10月1日から22年3月31日まで。