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北陸工業新聞社
2020/08/18

【石川】この人に聞く/ピックアップいしかわ2020/「地元とよりよい国土交通行政を」/早期の情報提供で住民の命を守る/北陸地方整備局金沢河川国道事務所長/近藤勝俊氏

 「石川県は多くの観光地を抱えた魅力的な土地。あいさつ回りをしているが、国土交通省に対する期待がひしひしと伝わってきた」と語るのは8月1日の国土交通省人事異動で、北陸地方整備局金沢河川国道事務所長に就任した近藤勝俊氏。
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 前任地の函館から金沢への移動は新型コロナウイルスの影響で飛行機が使えなかったため、鉄路だったという。「現時点での北海道新幹線の終点である函館から北陸新幹線の終点である金沢まで来たというのは国土交通省の一員として感慨深かった。午後2時に函館を出て9時に金沢に到着。新幹線の時間短縮効果の大きさを感じた」という。
 近年では異常気象による災害が相次いでいるが、「まずは迅速に情報を発信し避難を促して住民の命を守ることが大切。金沢河川国道事務所は治水から道路までを1事務所で担っており、その責任の重大さを認識している。地元と力を合わせてよりよい国土交通行政を推進していく」との決意だ。管内では梯川や手取川の治水対策、石川海岸侵食対策、白山砂防・地すべり対策、金沢市における東部環状道路、国道8号海側幹線、能越自動車道、福井・富山県境における防災事業などがあるが、「どれをとっても地域の皆さんの期待が非常に大きい。事務所の力を最大限に発揮してその期待に応えたい」と気を引き締める。
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 内閣府へ防災担当として出向していた04年10月23日にマグニチュード6・8の「新潟県中越地震」が発生。県庁入りし、1週間余り連絡調整に奔走した。「この年は国内では台風災害が頻発したほか、海外ではスマトラ沖地震が発生するなど世界的に災害が多かった。自然の脅威とともに国土交通行政の重要性を改めて認識させられた」といい、前任の北海道開発局函館道路事務所長時代には、函館空港と北海道縦貫道をつなぐ函館新外環状道路「空港道路」と高規格幹線道路「茂辺地木古内道路」の陣頭指揮にあたり「空港道路は今年度中、茂辺地木古内道路は来年度中に供用できる。地元と一緒に汗をかいたのがいい思い出」と振り返る。
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 こんどう・かつとし 北海道大学大学院を修了後、当時の北海道開発庁入庁。本省や近畿地方整備局琵琶湖河川事務所などの勤務を歴任。家族を北海道に残しての単身赴任。趣味は料理で、「ギョーザは娘が喜んで食べてくれる」という。北海道当別町生まれの46歳。

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