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建通新聞社(東京)
2020/08/18

【東京】小田急百貨店建て替え、延べ28万uに

 小田急電鉄(渋谷区)と東京メトロ(台東区)は、新宿駅西口にある小田急百貨店などを解体撤去し、商業・業務・駅施設を中心とした複合用途で構成する48階建て・延べ床面積28万1700平方bの高層ビルを新築する。「(仮称)新宿駅西口地区再開発事業」として環境影響評価書案をまとめ、東京都に提出した。工期は2022〜29年度の7年間を予定。都と新宿区、民間事業者らが連携して新宿駅周辺を再編する「新宿グランドターミナル」の象徴となるランドマークとして整備する。
 計画地は、新宿区西新宿1ノ1の一部。敷地面積は約1万5720平方b。西側が西口駅前広場、東側がJR新宿駅に挟まれた敷地で、南側は甲州街道に面している。
 新しく建設するビルの規模は、鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下5階地上48階建て延べ28万1700平方bになる見込み。最高高さは約260b。
 既存建物として、小田急百貨店の他、新宿駅西口と南口をつなぐモザイク通りの商業施設、新宿駅南口直結のファッションビル「新宿ミロード」が立地している。規模は合計で、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造地下3階地上14階建て延べ約12万平方b。計画地内には小田急線と東京メトロ丸の内線の新宿駅が含まれているが、駅機能はそのまま維持する。
 22年度に解体撤去工事を始め、29年度の完成・供用開始を目指す。都が実施する土地区画整理の進捗も踏まえて工事工程を調整する。

 =新宿グランドターミナル整備が本格化へ=

 新宿駅周辺は、現況は築50年以上が経過した建物が集積している他、東口と西口間の通り抜けがしづらく、滞留空間が少ないため、歩行者動線にも課題がある。
 この課題を解決するため、都と新宿区、鉄道会社など民間事業者が連携し、「新宿グランドターミナル」として一体的に再編する方針が決まっている。小田急百貨店などをはじめとする駅ビルの改良・機能更新に併せ、都が土地区画整理を実施する。日本有数のターミナル駅としての都市基盤を整備し、国際競争力の強化を図る。
 都の土地区画整理では、線路をまたいで東西の駅前広場をつなぐ歩行者専用デッキを新設するとともに、駅前広場を歩行者優先の空間へと再編する。21年度内に概略設計をまとめ、35年度をめどに概成させる予定だ。

提供:建通新聞社