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建通新聞社(神奈川)
2020/08/12

【神奈川】川崎市 中部児童相談所建替えに民活

 川崎市は、中部児童相談所(高津区末長1ノ3ノ9)の建て替え整備に民間のノウハウを活用し、事業検討に役立てるため、サウンディング調査を実施する。民間事業者などとの対話や意見交換を通じて、@施工期間を短縮するための提案A整備にあたっての財政負担を削減するための提案・助言―を受ける。調査への参加申し込みは8月14日まで受け付け、24日から28日まで対話・意見交換を実施。実施結果の概要を9月下旬から10月上旬に公表する。
 調査の対象は、中部児童相談所整備事業に事業参画の可能性がある法人または法人のグループ。整備全体ではなく、建物の新設、既存施設の改修、施設の維持管理など、事業の一部に関して参画のある法人なども対象とする。また、将来の事業実施に当たっては、JV方式も可能とする。
 現在の中部児童相談所は鉄筋コンクリート造2階建て延べ1206平方b。施設の老朽化に加えて、定員超過により手狭になっている。このため、市では現在地で既存建物を解体後、一時保護部門を建て替えるとともに、近隣の川崎看護専門学校(高津区久本1ノ 4ノ1)の校舎を用途変更し、スケルトン改修。相談・支援部門として利用する考え。
 このため、「中部児童相談所建替え整備に伴う基本計画等策定業務委託」を上原建築設計事務所(川崎市川崎区)に委託。また、「中部児童相談所仮設相談所基本設計等業務委託」も、上原建築設計事務所に委託している。履行期限はいずれも2021年3月15日。20年度内に建て替え整備の基本計画をまとめ、21年度以降に基本・実施設計を進める予定。委託した基本計画策定業務では建て替えの規模やゾーニング、スケジュールなどを検討し、定める。建て替えや改修の発注形態も含めて検討する。
 建て替えに当たって現敷地(1430平方b)を最大限利用すると、延べ3700平方bの規模になる。一時保護定員を現行の20人から60人とする。建て替え中の仮設施設は、西高津保育園の跡地(高津区溝口5ノ1155ノ20)を利用する。仮設基本設計〜仮設整備工事は市で行う。
 また、現川崎看護専門学校は敷地面積が1475平方bで、建ぺい率60%、容積率200%。既存施設は鉄筋コンクリート造4階建て延べ1894平方b。
 現段階の前提条件として、22年4月1日以前に川崎看護専門学校の改修工事の着工は不可だが、23年4月1日までに相談・支援部門を運用開始するとしており、一時保護部門については25年度初旬に運用開始を目指すとしている。施設の運営は公営を前提とする(清掃等維持管理についての提案は対象)。

提供:建通新聞社