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建設新聞社
2020/08/07

【東北・宮城】9月上旬の公募開始目指す/仙台市ガス事業の民営化

 仙台市は、ガス事業民営化に向けた公募手続きの概要を固めた。今月中に仙台市ガス事業民営化推進委員会(橘川武郎委員長)から事業継承会社の公募要項案に関する第二次答申を受けた上で、早ければ9月上旬から公募を開始する方針だ。
 7月までに民営化推進委員会がまとめた公募要件では、単体またはグループとし、いずれかの企業がガス事業法に基づく一般または特定ガス導管事業者であることを求める。
 選定方法は公募型プロポーザル方式を採用し、▽全体事業方針40点▽安全・安心な安定供給体制および保安体制40点▽市民サービスの向上30点▽地域経済の活性化30点▽譲渡価格60点―の200点満点で評価する。これらの条件については今月中に委員会を開催し、詳細を固める。また、現在のガス局事業のうち簡易ガス事業については今回の公募に含めず、別途事業手法を検討していく方針。
 公募スケジュールは、9月上旬の公募開始とともに情報開示を実施。10月末に資格審査申請書の受け付けを締め切り、11月から来年2月にかけて追加情報開示を行うとともに協議を行い、来年3月の提案審査書類受け付けを締め切り、5月の優先交渉権者決定、6月の基本協定締結を見込んでいる。
 引き継ぎなどを経て事業譲渡は2022年度を予定。市では譲渡後、事業継承支援を目的とする財団法人を新設し、原則5年以内で事業継承会社から業務の一部を受託する考え。また、職員派遣や事業継承会社からの出向受け入れも想定している。継承後の事業については▽現在の仙台市ガス局の諸規程等を基本に事業に必要な保安水準の確保▽事業譲渡から5年間は譲渡前日までのガス料金水準を上回らない▽本社を仙台市内に新たに設置▽5年間は第三者の合併や分割、事業譲渡、株主構成等の変更、重要事業用資産の第三者譲渡を行わない―などが条件。このほかサービスの多様化や取引機会の拡大、新たな雇用創出などに努めることを求めていく。
 ガス事業の民営化については、エネルギー関連の小売自由化や将来的な人口減少による需要の減少などを踏まえ検討を開始。昨年7月から推進委員会を発足し検討を進め、同12月には委員会からの第一次答申を受けている。

 提供:建設新聞社