国土交通省三重河川国道事務所と四日市市は7月30日、「第2回近鉄四日市駅バスターミナル検討部会」を開いた。近鉄四日市駅東側の市道中央通りにバスターミナルを整備する計画で、今回、近鉄四日市駅周辺の現状と課題、基本目標や区域・施設配置の基本方針などについて意見を交換した。2021年度の事業化を目指し、第3回以降の検討部会で区域・施設配置の概要や管理・運営手法の考え方、交通結節点整備計画(素案)などを議論し、整備計画を策定する。
基本目標として「路線バスターミナル集約による交通結節機能の強化」や「防災機能の強化」を設定した。整備方針には、結節点整備による北勢地域の一大広域交通拠点化、大規模災害時の帰宅困難者の受け入れ拠点としての活用を盛り込んでいる。この他、バリアフリーな交通拠点の整備や歩行者優先の回遊・滞留空間の確保、新モビリティ(グリーンスローモビリティ、自動運転技術)の導入に対応した施設整備を掲げている。
今回、近鉄四日市駅から諏訪栄町交差点までを対象としたターミナル内の構成を2案(A案、B案)示した。いずれも駅側にタクシーなどの待合広場、同交差点側に滞留スペースを配置している。A案の方が滞留スペース内の並木空間を多く確保しており、B案については待合広場の面積が多く、利便性が高いものとなっている。
バスターミナルの整備計画は「近鉄四日市駅周辺等整備基本構想」の一環として、同駅周辺3カ所に分散しているバス乗降場を同駅東側の中央通りに集約するもの。構想の対象範囲は同駅を東西に延伸する中央通り延長800b(西浦通り交差点〜国道1号交差点)と東駅前広場・南駅前広場。このうち、同駅東側を通る幅員約70bの中央分離帯含む中央通り延長約250b(面積約1万7500平方b)がバスタプロジェクトの検討範囲となる。
提供:
建通新聞社