昨年11月に一般社団法人・滋賀県建設業協会(桑原勝良会長)において結成された「滋賀県建設業リクルートキャラバン」は先月30日、滋賀県立大学の学生を対象にオンラインセミナーを開催した。県内の建設業界でオンラインミーティング方式によるセミナーは今回が初となる。
この日のセミナーは、滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科の学生が代表者となり運営している「ケンチクのツナガリ」と「リクルートキャラバン」が共同で開催し、滋賀県土木交通部技術管理課がこれをバックアップする形で実現。
当日は、同協会の次世代経営者である桑原勇人氏(褐K原組常務取締役)、田中和孝氏(田中シビルテック鰹務取締役)、内田種生氏(鞄燗c組取締役)―以上3氏が中心となりセミナーを担当。滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科の2〜3回生27名と企業から7名が参加。大津市におの浜の滋賀県建設会館を拠点に大学、企業をオンラインで繋ぎ、セミナーをスタート。あらかじめ学生にアンケートで、建設業の良いイメージと悪いイメージを聞いておき、その実態を企業側が説明。良いイメージでは「需要が安定している」「スケールが大きい」「日本の技術力が高い」「お金が稼げる」「やりがいがある」―など。また悪いイメージでは「労働時間が長い」「政治家と黒いつながりがありそう」「男社会」「怖そう」―などで、現在の建設業界では女性の進出が多いことや休日は次の現場まで長くあることなどが示され、学生は「イメージが変わった」との声が聞かれた。
桑原氏、田中氏、内田氏は「リモートによって楽しいイベント形式でセミナーを開催することで、学生の本音を聞くこともできた。今後も今回のようなセミナーを順次開催していきたい」としていた。
地元建設業は近年、頻発する災害に対して、強い社会インフラを構築し、持続可能な滋賀を支えるためにも人材の確保が喫緊の課題と認識。これに対応するため、昨年11月に同協会が県建設業界代表として「キャラバン隊」を結成、これまで国立舞鶴工業専門学校(京都府舞鶴市)や彦根工業高校などを県土木交通部と訪問、学生に▽滋賀県の魅力▽学生の興味(今の学生が求めるもの、働くということ―など)▽建設業の魅力、やりがいなど―について意見交換を行っている。
提供:滋賀産業新聞