富士宮市は市営住宅長寿命化計画案を公表した。市営住宅ストックを有効に活用できるよう、修繕・改善・建替えなどの活用手法を定め、また予防保全を重視した維持管理の取り組みを明らかにしたもので、修繕・改善事業では、粟倉住宅や白尾住宅の外壁屋根修繕などを計画に盛り込んだ。
2012年に策定した市営住宅長寿命化計画を見直し、厳しい財政状況の中で更新期を迎えつつある老朽化した住宅ストックの効率的かつ円滑な更新とライフサイクルコスト縮減の観点から住宅の長寿命化を図ることで、市営住宅の安全・快適な居住環境を長期間にわたって維持・確保するための計画として策定する。計画期間は21年度〜30年度までの10年間。状況の変化に応じて5年をめどに見直しを行っていく。
同市は10団地51棟690戸を有しており、ストック活用手法を団地別・住棟別で「建て替え」、「全面的改善」、「個別改善」、「維持管理」、「用途廃止」と区分した。事業手法は@公営住宅などの需要の見通しに基づく将来のストック量の推計(中長期)A団地の管理方針と住宅改善の必要性・可能性に基づく整備事業手法の仮設定(1次判定)B1次判定において事業手法・管理方針の判断を留保した団地・住棟の事業手法の仮設定(2次判定)C計画期間における事業手法の設定(3次判定)―のフローで選定。
主なものでは万野住宅C・D・E棟で建て替えを(C棟は建設中)、改善では粟倉住宅(A棟他)や白尾住宅(A棟他)などで実施し、また大岩住宅と粟倉住宅(K・L棟)は用途廃止とした。
提供:建通新聞社
(2020/8/3)
建通新聞社 静岡支社