愛媛県と国土交通省四国地方整備局が7月15日、管内事業について事業の円滑な推進に役立てるための意見交換を県庁で行い、肱川緊急治水対策の推進を求めた県に対し、同局が野村ダム改良に早期に着手する意向を示した。、
冒頭、中村時広知事が「2018年7月西日本豪雨災害の復旧に向けて肱川関連で2事務所の新設や高速道路拡幅の追加採択などに感謝します。県では公共事業の早期執行に努め、順調に推移していますが、市では入札不調など少し遅れが出ていますが、対応していきます」とあいさつ。小林稔局長は「豪雨災害について引き続き対応していきたい。人の命を守るとの観点からも、肱川関連の整備を重点的に対策していく」と話した。
県は整備局に対し、肱川緊急治水対策の推進、高規格幹線道路などの整備促進、松山空港の機能拡充、離島架橋事業(岩城橋)の推進、JR松山駅付近連続立体交差事業などの整備推進―などを要望し、事業費の確保などを求めた。
肱川緊急治水対策の推進では、確実な整備の実施や新たに追加された整備箇所の推進、激特事業の推進など挙げ、整備局は野村ダム改良にも早期に着手したいと話した。
高規格幹線道路などの整備促進では、県内にある三つのミッシングリンクを挙げ、内海と宿毛間は国道以外のルートがなく、将来発生が危惧されている南海トラフ大規模地震発生時には、避難・救援の観点からも早期事業化を求めた他、今治自動車道の整備促進、原発からの避難ルートや九州との物流ルートとなる大洲八幡浜自動車道、松山外環状空港線の整備推進など重点配分を求めるとともに、国道11号までの延伸の21年度着手を求めた。
松山空港の機能拡充では、駐機場に余裕がないため、早期のスポット増設を求めた。
提供:建通新聞社