香川県の都市計画区域マスタープラン検討委員会(委員長・白木渡香川大学特任教授)は、7月15日に県庁内で開いた第2回会合で、新たな都市計画区域マスタープラン(MP)の素案を了承した。20年後を見据えた新たなMPでは、都市づくりの方針として「集約型都市構造の実現を目指した持続可能な都市づくり」「安全・安心で住み続けられる快適な都市づくり」などを設定。民間活力の活用や効率的な都市経営、ハード・ソフト両面からの防災・減災・国土強靱(きょうじん)化などに取り組む。県民意見の反映手続きを経て区域MPの素案を固め、都市計画審議会に諮る。国土交通大臣との協議を経て2021年5月中旬に行政計画として確定する。
都市計画区域(直島町を除く16市町)MPは、20年後の都市の姿を展望した上で、市町村を超える広域、根幹的な都市づくりを進めていくための基本的な方針。都市計画の目標、区域区分の決定の有無と方針、都市計画決定の方針などを定め、市町のまちづくりや都市政策に反映する。
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新たな取り組みについては。持続可能な都市づくりで、民間活力の活用やストックマネジメント(既存施設の効率的運用)の考え方による効率的な都市運営、SDGs(持続可能な開発目標)の実現などを掲げる。
安全・安心で快適な都市づくりについては、ハード・ソフトの両面から防災・減災・国土強靱化の取り組みを推進する。南海トラフ地震への対応として「災害に強くてしなやかなまちづくり」を目指すことを明記する。
「地域の個性を活かしたにぎわいのある都市づくり」に関しては、官民が連携し地域の魅力を発信するエリアマネジメントや観光まちづくりを進める。
「環境と共生する都市づくり」では、公共施設の緑化やグリーンインフラの活用など自然と共生する都市づくりを促す。
「多様な主体の連携による都市づくり」については、官民が連携し多様な主体の取り組みを支援するとともに人材の活用を推進する。
この方針に沿って高松広域、中讃広域、坂出など各都市計画区域MPを定める。