横浜市環境創造局は栄第二水再生センター(栄区)の再構築に向けて基本設計をスタートさせた。2053年までの第1期でポンプ施設の集約や第1系列施設の造り替えなどを構想する中、敷地条件を踏まえた最適な施設配置や施工手順などを具体化する。日水コン(横浜事務所、横浜市中区)への業務委託を通じて20〜21年度の2カ年で作業を進め、22年度以降の詳細設計に備える。
栄第二水再生センターは柏尾川左岸の栄区長沼町82にある下水処理施設。東海道本線などのJR軌道で隔てられた面積約9・2fの敷地に▽第1〜第3ポンプ施設▽第1〜3系列最初沈殿池▽第1〜第5系列反応タンク▽第1〜5系列最終沈殿池▽接触タンク―などを配し、分流式と合流式で導いてきた下水を処理している。
1972年10月に運転を始めた。1日当たりの下水処理能力(16年度末現在)は高級処理の標準法で4万3500立方b、高度処理のAO法で17万0900立方b。最終的に1日当たり21万1800立方bの下水を高度処理できるようにする計画だ。
18年度に直営で水再生センターの再構築に関わる長期構想素案を作成。全11カ所のうち、80年以前に運転を始めた栄第二を含む8カ所で50年ごろまでに第1期の再構築を実施する方向性を整理していた。
今回の基本設計ではポンプ施設の集約でスペースを生み出したり、現在はない第4・5系列専用の最初沈殿池を造った上で第1系列施設の造り替えを進めたりするようなことを視野に入れて、最適な施設配置や施工手順などを具体化する。近傍の栄第一水再生センター(栄区小菅ケ谷2丁目、84年12月運転開始)で再構築中の処理能力を補完させることなども考えている。
日水コンは6月30日の通常指名競争入札に6507万6990円で応札して基本設計業務の落札者となった。22年3月18日が履行期限となっている。
提供:建通新聞社