岐阜県林政部は、県下で山地災害発生の要因となる微地形を把握するため民有林の航空レーザー測量の最終業務を2021年度に予算要望する方針だ。飛騨市神岡町の一部など未調査部分をまとめ、早ければ21年度内に100%の解析を目指す。
県は、多発する豪雨災害時に避難所での住民の感染防止が重要課題とし、避難原因となる山地災害を減少させるために、災害危険箇所の事前防災対策が不可欠としている。
そこで山地災害発生の原因となる微地形を把握するため、航空レーザー測量で、DEM(4点/平方b)データの取得を進めている。取得したデータをもとにデータ解析を行い、その結果を活用して事前防災・減災対策に役立てる。
調査・測量業務については、省力化のため航空レーザー測量で山地の微地形データをデジタル化し山地防災力強化のための基盤情報を整備する。
21年度に測量する対象地域は、飛騨市神岡町上宝地区の他、郡上市白鳥町石徹白、東濃地域の一部となっている。
国の機関(国交省直轄砂防区域等)が測量する範囲については、県がデータの提供を受け、それ以外の範囲の民有林について岐阜県が実施している。
国交省が撮影している分の解析と合わせて県内の民有林の調査は、これまでに補正レーザー測量は96・2%が完了しており、国交省のデータ解析は90・7%が完了している。
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建通新聞社