日本工業経済新聞社(群馬)
2020/07/27
【群馬】明和町土地開発公社は2地区で工業団地などの造成を計画
明和町土地開発公社は、総工事費約30億円を投入し、明和東部工業団地と明和矢島の2地区で工業団地などの造成事業を計画している。早ければ年度内に造成工事を発注する。造成面積は明和東部工業団地地区は約30ha、明和矢島地区が約13ha。2地区を含むエリアについて県が市街化区域への編入手続きを行っている段階で、県都市計画審議会などを経て決定告示。その後早期の工事発注を見込んでいる。
明和東部工業団地地区は下江黒と斗合田、千津井地内にまたがる44・5haの編入を予定。用途を工業専用地域とし、10ha強の既存工場が立地している区域を取り込む形で約30haの工業団地造成を計画している。建築物の敷地面積の最低限度は1000u。公社は当初予算で造成工事費に19億円を確保した。
同地区は、利根川の北、東北自動車道の東側に位置。館林インターチェンジに近く、高速道路による首都圏へのアクセスも良好な立地となっている。
地区施設は排水対策として東側に調整池1カ所を設置する。排水は既存水路への放流を予定している。幅員6m以上の道路を550m整備する。造成工事は2カ年程度となる見通し。造成工事を一括で発注するか、分割するかは今後検討し決める。
造成設計は技研コンサル(前橋市)が9月末納期でまとめる。また、周辺道路の詳細設計をアイ・ディー・エー(高崎市)が2021年3月納期で進めている。
矢島地内の明和矢島地区は、国道122号の矢島北交差点西側に広がる12・5haを編入するとともに開発。地区内を東西に通る県道矢島大泉線を境として◇北側10・5ha=A地区◇南側2ha=B地区―に分けている。造成工事費として公社の当初予算には11億円が計上されている。
用途地域は準工業地域とし、広域からの集客を視野に入れた物販をメインとした集客施設のほか、見学や体験の受け入れができる工場施設の誘致を計画。観光と産業が融合した複合拠点とすることで、地域活性化につなげる。
開発に伴う雨水の流出増に対応し、北側に調整池1カ所を整備。既存水路に接続させる。造成工事は約1年半を見込んでいる。
また、A地区内を東西に通る町道3−108号線の拡幅改良する。現況の全幅は約5m。180m区間を対象に全幅15mへ広げる。町道(仮称)矢島大輪線の一部となるため、工事は町からの発注となる見通し。
造成設計業務は、アイ・ディー・エーが31日納期で担当している。3−108号線の拡幅改良の詳細設計は三陽技術コンサルタンツ(前橋市)が作成した。