福島建設工業新聞社
2020/07/22
【福島】建築基本設計のプロポ公告/国営追悼・祈念施設
東北地方整備局東北国営公園事務所は22日、簡易公募型プロポーザルによる「福島県における国営追悼・祈念施設管理棟基本設計業務」の委託手続きを開始した。
復興祈念公園の中核的施設として国が浪江町側に整備する「追悼と鎮魂の丘」内部に構築する建築物全体の基本設計。
このほどまとまった配置計画によると、施設は円筒形の空間を中心に、被災前から3・11当時、震災を経て復興に向かう姿を時間軸に沿って表現する通路等の空間で構成する。国営施設部分全体の実施設計は現在、プレック研究所で進んでおり、今回委託業務ではこのうちの建築物部分を切り出し、構造検討を含めて基本設計を作成する。今のところ建築物は現地盤の上に構築した上で、丘状に盛土する形を想定。全体の床面積は1935uを想定している。
公募対象者は東北地整の「建築コンサルタント業務」資格登録の単体・設計共同体。技術提案の評価テーマは@「犠牲者への追悼と鎮魂」「震災の記憶と教訓を伝承」「復興に対する強い意志の発信」に配慮したデザインについて、基本設計を行う上での配慮事項の提案A軟弱地盤上の築山内部に建設される建築物の設計、施工上の留意点B施設の用途、規模、地域性を考慮した効果的な環境負荷低減の考え方−とする。
参加表明書提出期限8月3日。技術提案書提出は9月7日まで。履行期限2021年2月26日。次年度以降、実施設計を行う。国営施設部分の工事は、建築物にかかる範囲外を先行させる。