東京都戦略政策情報推進本部は、「スマート東京」の実現に向けた先行モデルプロジェクトとして、竹芝エリアと豊洲エリア、大手町・丸の内・有楽町地区の3地区を選んだ。先端技術や都市の交通・人流・気象をはじめとしたリアルタイムデータなどを活用したサービス展開のモデルを構築する。採択したプロジェクトの費用を上限4000万円まで、補助率2分の1以内で最大3年間、都が補助する。
竹芝エリアでは、東急不動産や鹿島、ソフトバンクらが参加する竹芝エリアマネジメントが「Smart City Takeshiba」として事業を進める。対象のエリアは、旧芝離宮恩賜庭園や竹芝ふ頭などを含めた約28f。
交通の混雑状況や気象、人の属性・流れなど、収集したデータをさまざまな事業者が横断的にリアルタイムで活用できるプラットホーム(都市OS)を開発する。混雑の緩和や防災の強化などに活用し、地域の課題解決と付加価値の創出を目指す。
豊洲エリアでは、約246fで「豊洲スマートシティ」に取り組む。実施主体は豊洲スマートシティ推進協議会。構成員はIHI、NTTデータ、清水建設、東京ガス不動産、東京メトロ、三井不動産、三菱地所など。
オフィス・商業・住宅・市場などさまざまな用途が集積した立地を生かし、収集したデータを観光や移動、ヘルスケア、防災などさまざまな領域のサービスに展開する仕組みの構築を目指す。
大手町・丸の内・有楽町地区では、約120fを対象にしたプロジェクトに取り組む。事業主体は、地権者らで構成する大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会。新技術に対応した便利で快適な街を実現するため、都市で収集したデータを基に「都市のリ・デザイン」を推進する。具体的には、歩行者とグリーンスローモビリティ(時速20`未満で公道を走ることが可能な車両)の共存などについて、実験やシミュレーションを進める。
提供:建通新聞社