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建通新聞社(東京)
2020/07/20

【東京】都 足立児相改築で技術者育成モデルJV

 東京都財務局は、足立児童相談所の改築工事で「技術者育成モデルJV工事」を試行する。入札参加の条件として、第1順位企業(代表構成員)を大企業、第2順位企業を都内本店の中小企業とするJVを結成することを求める。また、都内企業が配置した主任技術者の育成の成果を評価し、工事成績評定の加点対象にする。10月中旬に入札手続きを開始する予定。契約方式は、技術実績評価型総合評価方式の一般競争入札。案件情報をできるだけ早く公表することで、事業者が入札参加の準備を整えやすくする。
 足立児童相談所(足立区西新井本町3ノ8ノ4)については、狭隘(きょうあい)化している既存庁舎を解体撤去し、鉄筋コンクリート造3階建て延べ3630平方bの新庁舎を建設する。
 工事規模は16億円以上23億円未満。工期は2023年2月まで。基本・実施設計は昭和設計(港区)が担当した。
 技術者育成モデルJV工事は、都内中小企業の技術研さんの機会をつくり、技術力を確保・向上させることを目的に試行している。
 入札参加の条件は、第1順位企業(代表構成員)を大企業、第2順位企業を都内本店の中小企業としたJVを結成すること。また、第2順位企業には、3カ月以上の直接的・恒常的な雇用関係にある主任技術者の配置を義務付ける。
 この技術者の技術力向上・習得などの育成成果を工事の完成後に評価し、成果が第2位順位企業内に有効にフィードバックされたことを確認できた場合は、「東京都工事成績評定要項」に基づいて工事成績評定で加点する。
 試行を開始した18年度時点では、主任技術者を45歳以下とする条件を付けていたが、19年度から年齢要件を撤廃。より多くの事業者が入札に参加する機会を得られるようにするとともに、ベテラン社員が対象工事で得た経験・ノウハウを若手にフィードバックすることも「都内企業の技術力の確保・向上」に寄与すると判断した。

提供:建通新聞社