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建設経済新聞社
2020/07/17

【京都】WTOの京都府宇治警察署新築工事基本・実施設計業務 プロポで東畑建築事務所を特定

 京都府警察本部は16日、政府調達協定対象(WTO対象)案件の京都府宇治警察署新築工事基本・実施設計業務について、公募型プロポーザルで選定した結果、東畑建築事務所大阪事務所(大阪市中央区)を候補者として特定したと発表した。同社の総合点は87・0点(100点満点)。
 プロポには大建設計、東畑建築事務所大阪事務所、内藤建築事務所、中村設計の4社が参加した。
 東畑建築事務所大阪事務所の選定理由は「居ながらの現地建替でありながら、工事期間中も含め、機能性・利便性に配意した空間構成や建替計画を具体的かつ詳細に検討しており、技術面も含め提案内容の実現可能性が高い点を評価した」。外部有識者は奥田朱美宇治警察署協議会委員、金多隆京都大学教授、平尾和洋立命館大学教授。
 同業務は、老朽・狭隘が著しく、耐震性能が不足している京都府宇治警察署の職務の効率化及び職員の働きやすさを改善し、防災拠点の機能及び耐震性能を確保するため、現庁舎を運用しながらの現地建替による施設整備に向けた基本・実施設計を行うもの。
 業務概要は、以下の工事に係る基本・実施設計業務を行う。これに付随する外構整備、インフラ整備、仮設工事等を含み、建築基準法、景観法等の関係法令に係る協議や手続きを含む。また建設予定地の地質調査を行う。@霊安室改修工事A本館、別館、車倉庫及びその他付属施設解体工事B新庁舎建設工事(1期棟建設工事、2期棟建設工事)。
 業務工期は令和4年3月18日まで。基本設計図書の提出期限は令和3年2月28日まで。霊安室改修工事に係る実施設計成果品の提出期限は令和3年2月28日までとし、車倉庫解体工事に係る実施設計成果品の提出期限は令和3年3月31日までとする。
 基本設計において、建設現場の週休2日制の導入、アスベスト検査結果等をふまえ、工事工程を再検討する
 敷地は宇治市宇治宇文字の2970・24u。用途地域は商業地域で、指定建ぺい率は80%(耐火建築物の場合100%)、指定容積率は400%。高度地区は第五種高度地区(最高限度高さ20m)。
 委託上限額は2億9766万5500円(税込)。
 新京都府宇治警察署の構造は未定。延約7335uまでとする。概算面積案によると、▽署長室65u▽署長公舎95u▽公かい(地域・警務)185u▽広聴相談室25u▽会計課70u▽留置施設・留置事務室650u▽地域課105u▽管区機動隊50u▽刑事課315u▽交通課280u▽生活安全課180u▽警備課70u▽コミュニティールーム55u▽特捜班拠点400u▽会議室40u▽被害者対応室・相談室40u▽保護室35u▽補導室20u▽取調室200u▽霊安室35u▽講堂220u▽道場320u▽食堂60u▽用務員室10u▽新聞記者室10u▽男子更衣室・当直室・浴室210u▽女子更衣室・当直室・浴室110u▽倉庫470u▽トイレ・湯沸かし・洗濯室・印刷室205u▽機械室・廊下階段等共有スペース(仮面積)1600u▽車庫(バイク置場・バス等含む。仮面積)1200u。
 現京都府宇治警察署は本館棟がRC造3階建、延約1116u、別館棟がRC造3階建、延約879u、車倉庫がS造2階建、延約384u。
 建設工期は令和3年度〜令和8年度(予定)。工事は現庁舎を運用し、警察署としての機能を維持しながら、段階的に全面建替を行うため、1期棟には一時的に運用上必要な機能(既存施設内にある留置施設は、霊安室改修工事前に閉場予定)を集約する必要がある。大まかな工程は、霊安室改修→車倉庫解体→1期棟建設→移転・仮使用→本館、別館解体→2期棟建設→フルオープン。
 署前スペースには、5台程度緊急車両用の駐車場を設け、有事に即発進できるように計画。公用車両は各工事期間中も可能な限りの台数を駐車できるスペースを確保する(42台分以上。うち2台分は大型バス用)。整備後の施設外周は、目隠しフェンス等で囲むなどし、施設のセキュリティに配慮するとともに、周辺民家等への視線、日照及び防音を考慮した計画とする。
 計画敷地に係る敷地測量業務、アスベスト含有調査、PCB含有調査(受変電設備機器)について、別途調査を実施予定。