建設新聞社
2020/07/15
【東北・福島】梓設計JVが最優秀/ECI方式採用の会津若松市本庁舎基本・実施設計プロポ
福島県会津若松市は、新庁舎の整備に向けた基本・実施設計業務の委託先を選定するため、公募型プロポーザルの手続きを進めた結果、梓設計・白井設計JVを最優秀提案者に決め、10日付けで契約を締結した。契約金額は2億4300万円。ECI方式による庁舎建設事業のため、実施設計業務は2021年度に選定する施工予定者とともに作成する。
新庁舎は、福島県会津若松市東栄町3の46地内の市役所新館と旧館の一部を解体した跡地に新築する。新施設として免震または耐震構造の6階建て、延べ約1万1400平方bの総合庁舎を建設するほか、歴史的価値が高い旧館(1938年完成、RC造3階一部4階建て、延べ2626・27平方b)の一部については改修して保存活用する。
プロポーザルでは参加申請があった5社全てが1次審査を通過。その後、市内設計事務所とJVを組んだ上での提案書提出を要請し、2次審査となるヒアリングを6日に実施した。審査委員は、日本大学工学部の速水清孝教授と市岡綾子専任講師、前橋工科大学工学部の堤洋樹准教授の学識者3人と市担当者4人が担当した。次点は安井建築設計事務所・山口設計JVだった。
審査講評では梓設計JVの提案について、新庁舎外観は保存する旧館の意匠を踏まえた統一感のあるものとして高いシンボル性を実現していることや、スマートシティを推進する市の特色を考慮した会津大学との連携、地元産木材の活用を盛り込んだことなどを高く評価している。
今回の業務では、基本設計の履行期限は2021年2月28日までで、21年度早期に施工予定者を選定し、施工者協力のもと、22年10月31日までに実施設計を作成する。
着工は22年度で、24年度の完成、25年度の供用開始を目指す。
なお、基本計画策定とCM業務は三菱地所設計が担当している。
提供:建設新聞社