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北陸工業新聞社
2020/07/14

【富山】トップ/インタビュー/村椿晃魚津市長/一騎打ち制し再選/室内プールは年度内方向性/庁舎整備も検討進む

 任期満了に伴う魚津市長選で、新人との一騎打ちを制し再選した村椿晃氏。人口減少が進む厳しい時代の中、「子どもを産む世代が住みたいと思うまちづくりを」と話す村椿市長に、2期目への抱負を聞いた。
 ―1期目を振り返って
 「就任当時、北陸新幹線開業に伴い北陸本線が三セク化。あいの風とやま鉄道に経営移管されたことで、これまで特急停車駅だった魚津駅が普通列車しか停車しない駅になり、『魚津は元気がなくなった』という雰囲気があった。『市民を元気づけよう』『前向きに頑張っていこう』という思いの半面、焦りもあったかな。公約に掲げていた産婦人科が開設できず残念だったが、財政の苦しさを市民や職員にわかってもらえて、危機感を共有できたことは良かった」
 ―魚津駅・新魚津駅周辺や市庁舎の整備は
 「魚津駅・新魚津駅周辺整備は、駅舎整備も含め多額の費用がかかるため、市民のコンセンサスを得ようとまちづくり協議会を立ち上げた。駅舎については財政面などの課題があって、長期(2030年度以降)の取り組みに位置づけた。駅周辺の公共施設の再配置を考える中で、市庁舎の整備も検討していく。現在地での建て替えや駅周辺の市有地への移転など、様々なパターンを模索している」
 ―室内温水プールについては
 「昨年度に実施したPFI導入可能性調査では、可能性があるということだった。ただ、小学校プールとの併用については調査外だった。このため、小学校プールのあり方も含め、今年度にもう一度検討した上で、どういう整備手法がいいのかなど方向性を示したい」
 ―その他ハード整備は
 「市内の都市・街区公園はどれも同じような設備で利用者も多くないので、それぞれ特色あるものにつくり変えたい。マネジメントプランを作成するにあたり、今年度は各公園のカルテをつくる。『こんな公園の周りなら住んでもいいかな』という人が増えることを期待している」
 「東山円筒分水槽が4月に国の登録有形文化財に登録され、今年度は周辺にポケットパークを整備する。今後はこれを核に、片貝川上流の洞杉群までを自然探索コースに、下流は天神山や民間のワイナリーを経由して、3月に全国で初めて気象関連の登録記念物となった魚津浦の蜃気楼(御旅屋跡)や埋没林博物館までをルート化。国の文化財指定を目指して調査している松倉城址を、歴史・文化をテーマに整備することで、文化・自然資源のトライアングルができる。各地域の住民だけでなく、市民みんなが誇りが持てるような取り組みにしたい」

 むらつばき・あきら 1957(昭和32)年生まれ、62歳。80年に富山県庁に入庁。県立中央病院事務局長、県生活環境文化部長など歴任。2016年4月の市長選で初当選。東北大学法学部卒。

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