県環境生活部は、2020年度環境生活部主要施策概要をまとめた。同部の本年度予算額は対前年度当初比19・9%増の105億5218万円(うち事業費30・6%増の70億7957万円)となった。これは県予算の0・6%を占める。主要施策として、県有建物長寿命化事業に基づき、建物の老朽化が進む県文化会館の大規模改修事業を実施するほか、第10次廃棄物処理計画の策定、産業廃棄物処理実態調査、再生可能エネルギーの導入促進などの事業を推進する。
県文化会館の大規模改修事業は、昨年度の基本設計に続いて本年度、実施設計に着手する。当初予算に実施設計委託費約2億3000万円等を計上した。改修は▽安全性の推進▽バリアフリーの推進▽ライフサイクルコスト縮減▽長寿命化の推進▽利用者の快適な環境づくり▽環境負荷の低減――を基本に実施する。基本設計は千都建築設計事務所(千葉市美浜区真砂3―1―2)が担当した。
同部予算の課別内訳は@環境政策課31億9098万円(うち事業費1億1326万円)A大気保全課4億2313万円(同3億9528万円)B水質保全課8億5511万円(同8億4217万円)C自然保護課11億9523万円(同11億5390万円)D循環型社会推進課4億2110万円(同4億1756万円)E廃棄物指導課4億7787万円(同3億7238万円)Fくらし安全推進課6億440万円(同4億946万円)G県民生活・文化課18億9216万円(同18億8567万円)H開催準備課11億2166万円(同11億1935万円)I事前キャンプ・大会競技支援課3億7050万円(同3億7050万円)。
各課の主要事業を見ると、環境政策課は、再生可能エネルギーの導入促進や環境マネジメントシステム推進事業、県庁エコオフィスプランの改定などを実施。
水質保全課は、生活排水対策浄化槽推進事業や湖沼水質保全計画策定事業などを行う。浄化槽推進事業は、市町村が実施する合併処理浄化槽の設置促進事業に対し助成。湖沼水質保全計画は、次期(第8期)計画の策定に向け、水質汚濁メカニズムの解明など、調査研究課題の解決に向けた作業を実施する。
自然保護課は、自然公園施設の再整備等として、自然公園施設について安全で快適な利用ができるよう必要な整備や改修等を実施。循環型社会推進課は、第10次廃棄物処理計画(21〜25年度)を策定するほか、産業廃棄物実態調査を実施し、県全体における産業廃棄物の業種別・種類別の発生量、中間処理量、最終処分量等の現況を把握する。
県民生活・文化課は、県文化会館の大規模改修のほか、県文化会館4館の適切な修繕等により施設の維持保全を図る。
開設準備課は、東京オリンピック・パラリンピック開催が21年夏に決まったことを受け、引き続き組織委員会や関連機関と連携しながら大会運営に関する準備を進めるとともに、県・市町村・大学・経済団体等と連携し、聖火リレーや大会時のイベント等の実施に向けて取り組む。