国土交通省淀川河川事務所は、2020年度の事業概要を公表、本年度当初予算から156億円が配分され、桂川の緊急治水対策、淀川や木津川で行う堤防強化対策、新規事業化した大宮東地区の高規格堤防、淀川河川公園の再整備などを進める。
桂川の緊急治水対策では、約100万立方bの河道掘削などを行った「13年台風18号洪水を溢れさせないための緊急治水対策」が19年度までに完了、引き続き「04年台風23号洪水を安全に流下させる対策」に着手する。
上流から嵐山地区(京都市右京区嵯峨地先、左岸溢水対策)、久我地区(京都市南区上鳥羽地先、河道掘削)、横大路地区(京都市伏見区横大路地先、河道掘削)、大下津地区(京都市伏見区淀水垂地先、築堤など)を中心に整備する。
このうち、横大路地区で上流部・中流部・下流部の掘削工事を第2四半期に発注する。河道掘削の工事量は上流部で1万7000立方b、中流部で2万立方b、下流部で3万立方bとなる。
堤防強化では、木津川で八幡地区他、神矢上流地区、神矢地区、神矢下流地区を第2四半期に発注。遮水矢板・シート・ブロックの設置工、法尻補強のドレーン工などを行う。
淀川では、鳥飼地区(摂津市)で盛土工、植生工、護岸工、撤去工、三島江地区(高槻市)で盛土工、植生工、撤去工を行う。第2四半期の発注を予定する。また、守口市から寝屋川市にかけての淀川本川堤防強化対策として、法尻補強延長1700b、大型連接ブロック4800平方b、張芝5000平方bの施工も行う。第2四半期に発注する。
高規格堤防整備では、大宮東地区の地盤改良工を発注。深層混合処理(セメント系固化剤)で改良径2000_の改良体を200本打設、圧密沈下対策(ドレーン工)1300本を実施する。関連する学校施設の工事と調整を図りながら第3四半期に公告する予定だ。
淀川河川公園の再整備では、点野(しめの)地区の親水空間整備に入る。本年度の工事は第2四半期に発注。基盤整備、施設整備、法覆護岸を行う。
この他、京都府八幡市から大山崎町にかけての上流域公園整備工事、高槻市から守口市にかけての中流域便益施設等再整備工事、大阪市淀川区から旭区にかけての下流域施設再整備工事などを第2四半期に発注する。
また、守口地区の再整備に関連した公募設置管理制度(Park―PFI)の導入については、引き続き検討を進める意向だ。
提供:建通新聞社