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建通新聞社(中部)
2020/07/10

【岐阜】豪雨被害 飛騨地域で復旧続く 地元建設団体が尽力

 停滞した梅雨前線の影響で、7月7日未明から岐阜県内を豪雨が襲った。木曽三川が流れる岐阜県では、古くから治水対策に取り組んでいる。「平成30年7月豪雨」の際も被害軽減に向けた河川整備の効果などで平野部では大きな被害はなかった。今回の豪雨でも平野部での被害はなかった。しかし整備が難しい山間部では大きな被害が発生した。下呂市内での復旧作業
 下呂や高山を通り名古屋市と富山市を結ぶ国道41号では、下呂市小坂付近で道路が崩落するなど飛騨地域を中心に大きな被害が出ている。現在、同地域を管轄する国土交通省高山国道事務所や岐阜県、各市と災害協定を結んでいる飛騨三協防災対策協議会、岐阜県建設業協会の会員企業が最大の体制で復旧対応を進めている。
 飛騨川に面している国道41号下呂市小坂付近では、8日午前5時頃に路面変状が確認された。その後徐々に道路直下が激流によって洗堀され、9日時点で延長300bにわたり崩落している。
 9日も降雨があり、河川水位が完全に下がっていない。9日正午現在、飛騨三協防災対策協議会の会員企業が大型土のうの設置準備を進めており、河川状況を見て作業に入る予定だ。
 また県道や岐阜県が管轄する国道などでも土砂の流出などで道路が寸断し孤立する地区があった。
 下呂建設業協会は、8日午前2時頃に下呂市小坂地区での災害発生の連絡を受け直後に準備に入った。各所の状況を調査し、金山地区では陸閘閉鎖の準備もした。その後馬瀬トンネルの古関川側の土砂崩れなど、羽根地区、小関地区、馬瀬地区などで相次いで災害が発生し、下呂市役所や岐阜県下呂土木からの出動要請を受けた。現在も会員約400人体制で土砂流出などへの復旧対応を行っている。
 高山建設業協会では、午前6時過ぎに岐阜県高山土木事務所からの災害情報の入電を受けた。国道156号の高山市丹生川地区や御岳山朝日線、滝町の土砂崩落などで県との災害協定による復旧作業を夜を徹して進め、道路に関してはすでに解消している。この他各所で起きた土砂の流出などについては県の維持管理全面委託企業が土砂の撤去作業などを行っている。
 また吉城建設業協会は、国道360号の路面冠水や国道471号の土砂流出、路側決壊、国道158号の土砂流出、神岡河合線の土砂流出などの対応を進めている。

提供:建通新聞社