国土交通省は、梅雨前線の活発な活動により甚大な被害を受けた県南地域に本省の災害査定官を派遣した。被災した橋梁や道路を緊急的に調査し、早期復旧を支援。視察した国土保全局防災課の太田茂登災害査定官は「安全を確保した上で、仮復旧の計画を段階的に進めていくべき」と助言した。
7・8日の2日間で八代市、人吉市、芦北町、球磨村、山江村を視察。被害状況を迅速かつ的確に把握するとともに、被災した公共土木施設の応急措置や復旧工法の技術的な助言と指導を行った。
8日は、国道219号の八代市坂本地区で決壊した道路と流失した深水橋を確認。深水橋は球磨川に架かり、豪雨により流失したことが県担当者から説明された。前日の7日は人吉市の西瀬橋などを見て回った。
太田査定官は「水位の上昇が激しく、橋梁がこれほど流されていることに驚いた。特に県管理の橋梁は位置が低く、もろに水の流れを受けたようだ。道路の寸断個所も多くあり、地域住民の生活に支障がでてくると思う。国として、できる支援を早急にやっていきたい」と話した。
九州地方整備局によると、8日17時点の球磨川流域における被害状況は、13橋が流失し、堤防が決壊2カ所、越水3カ所、溢水8カ所としている。
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