四万十市は、東畑建築事務所大阪事務所(大阪市中央区)と鳥設計事務所(四万十市)の共同企業体で進めている文化複合施設の基本設計の概要を明らかにした。想定規模は本館が鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨一部鉄筋コンクリート造4階建て延べ6938平方b、駐輪場棟が鉄骨造平屋30平方b、多目的駐車場が鉄骨造平屋42平方b。既に同JVで実施設計に移行し、2021年3月末までの納期で作業を進めており、同年7月末の着工を目指し建築工事を発注する。完成は23年度末。
基本設計によると、四万十市産材の木材を使用し柔らかく包み込む空間を目指すことをコンセプトに掲げている。大ホールが入る本館は1階に一般利用ゾーン、JAゾーン、舞台、事務室、楽屋(大・中・小)、展示室など、2階に大会議室、調理実習室、機械室、創作室、音響室など、3階に倉庫、舞台設備、スタッフ室、デッキなどを配置する。大ホールにはエレベータ2台を設置しさまざまな利用形態に対応する。その他、市民が利用できる小ホールについても整備する。大ホールの座席数については「座席幅のサイズ」や「座席間の間隔」考慮して少なくとも800席を確保する。
配置計画では、国道439号沿いに施設の前面に市民の広場「スクエアパーク」を設け、交流ロビー、憩いのプラザから五月公園までをつなぐ。また施設内の雨水を北西市道側と南西国道側に排水することで配管ルートの最小限化と工事計画に配慮する。
また文化複合施設の建設に合わせ、北西に五月公園、南東に新JA本館を再整備する。駐車場は国道側に利用者用84台分(うち車いす使用者用2台)、土佐くろしお鉄道側に関係者用10台分を確保する。場所は右山五月町。
提供:建通新聞社