滋賀県琵琶湖環境部下水道課が計画している「東北部浄化センターA系列増設」は、今年度からいよいよ土木工事がスタートする。日本下水道事業団(JS)に委託して実施するもの。工事発注はJSから年末までに行われる見通し。JSでの工事名は「東北部浄化センター建設工事その35」。土木工事の工期は40ヵ月間。その後、設備等を施工して供用開始となる。
東北部浄化センター(彦根市松原町)は昭和57年に事業認可を取得、工事着手し、1991年(平成3年)に処理能力5200立方b/日で供用開始。以後、処理区域の拡大により、2018年度末の処理能力は12万0750方b/日。県琵琶湖環境部下水道課では、水処理施設の老朽化に対応するため、2008年度から3ヵ年でB1系部分の1号池から3号池までの機械・電気設備を対象に更新事業に着手。また2010年度から3ヵ年・事業費20億円でB1系列の4号池から5号池について機械・電気を中心として再構築事業をJSに委託して実施済み―などとなっている。
A系列は、処理場敷地の中心部・現処理場の東側にある丘陵地に建設。施設としては▽後沈砂池▽最初沈殿池▽生物反応池▽最終沈殿池―などの他、砂ろ過池、送風機設備、重力濃縮槽、機械濃縮設備、脱水設備―等で構成。
同課では、A系列増設に必要となる建設地に至るBOXカルバート設置を完了、現在は敷地造成を進めている段階。
今回のA系列増設に伴う土木工事で施工するのは▽後沈砂池▽最初沈殿池▽生物反応池―などとなる。各規模は▽後沈砂池(W2・5b×L15b×H1b×1池)▽最初沈殿池(W4・2b×L25・5b×H3b)×8池▽生物反応池(W4・4b×L108b×H5b×1池及びW8・8b×L108b×H5b×3〜4池)―などとなりそうだが、具体的な数量は現在、設計の中で処理場への汚水流入量を考慮して決定する。
また施工にあたっては、近畿地方整備局滋賀国道事務所が国道8号米原バイパスの工事を処理場敷地内で行っており、その調整を図って着工となる。
なお、同増設に係るコンサルタント業務は日本水工設計が担当。
提供:滋賀産業新聞