県病院局は7月1日付の発注予定で、県がんセンター施設整備事業に伴う研究・会議棟改修工事について、研究・会議室棟改修と緩和ケア病棟改修を別に発注することとした。当初は、緩和ケア病棟改修を合わせた一括での発注を予定していた。また、研究・会議室棟改修の発注時期を第2四半期から第3四半期に変更。緩和病棟改修は第2四半期の発注予定。工事はいずれも建築、電気設備、機械設備の3件分離となる。
研究・会議棟改修は、がんセンター施設整備事業に伴い、既存の東病棟を改修する。工期は16か月を見込む。建物規模はRC造地下1階地上4階建て延べ約4045u。緩和ケア病棟はRC造2階建て延べ約1463u。
研究・会議棟は、東病棟の病床が新棟に移設するため、東病棟を改修し、会議室・図書室・研究部門などとして使用する。また、東病棟及び緩和ケア病棟の改修後には、西病棟の解体等を2022〜23年度の2か年で実施する予定。
同事業では本年度、新棟の竣工・開院に向けて、建設工事や既存病棟の改修工事の発注とともに、必要な医療機器の整備、医療情報システムの構築などを行う。事業費は新棟医療機器等整備事業51億8536万1000円、既存棟改修工事3億3039万6000円、開院準備支援事業2523万円の総額55億4944万円を計上するとともに、限度額27億8300万円の債務負担行為を設定。債務負担行為は、ほぼ既存棟改修工事が占める。
17年度に着工したがんセンター新棟は当初、本年3月19日の竣工を予定していたが、建設現場でコンクリート塊等の地中埋設物が多数発見され、その処理に時間を要したことから、工期を6月30日までに延長。さらに新型コロナウイルスの影響で、竣工が今月中にずれ込む見通しとなった。開院は今秋を予定する。
同事業は、がん治療の中核的役割を担うがんセンターについて、将来のがん患者の増加に対応できる施設規模を確保するとともに、診療機能の強化を図り、より高度で良質ながん医療を県民に提供することを目的に進められている。
新棟の建物規模はRC造地下1階地上9階(塔屋1階)建て延べ4万9334u。構造は免震構造。病床数は既存の緩和ケア病床を含め450床。実施設計は日建設計(東京都千代田区飯田橋2―18―3)が担当。施工は、建築をフジタ・畔蒜JV、空調設備を東熱・一工・京葉JV、衛生設備を斎久・芝JV、電気設備をきんでん・フィデス・小峯JV、ガス工事を東京瓦斯がそれぞれ担当。
なお、7月公表の発注予定では、このほかに(仮称)県総合救急災害医療センター施設整備工事(排水工)の発注時期を第1四半期から第2四半期に変更した。