県県土整備部都市計画課は「高速道路インターチェンジ等を生かした多様な産業の受け皿づくりを進めるための計画的な土地利用の促進に関する基本方針案」をまとめ、1日から意見募集を開始した。産業用地の確保等に取り組む市町村に対し、県が一本化した相談窓口の設置や支援チームの設置などにより計画の早い段階から支援を行い、段階を追った支援・助言を実施することで、地域特性を生かした多様な産業の受け皿づくりを進める。
産業の受け皿づくりの進め方としては、市町村が産業用地の候補地となる「産業立地促進地区」を選定し、開発計画を策定。県が計画の妥当性と事業実現性を確認し、「産業立地促進地区」として指定。指定を受けた市町村が開発行為、土地区画整理事業等の開発事業に係る法手続きを開始する。県は相談窓口を設置するとともに、「受け皿づくり支援チーム」などにより市町村への支援・助言を行う。
具体的には▽産業立地促進地区候補地の抽出、事業化の可能性の検証(第1ステージ)▽産業立地促進地区の選定、開発計画の策定(第2ステージ)▽産業立地促進地区の指定、開発計画の公表(第3ステージ)▽開発計画の事業化(第4ステージ)――の4つのステージにより段階的に進める。
第1ステージでは、市町村が産業立地のための「産業立地促進地区」の候補地を抽出し、事業化の可能性を検証。県は「ワンストップ相談窓口」「受け皿づくり支援チーム」「県庁内調整会議」を設置し、市町村が行う取り組みを支援。
第2ステージでは、市町村が立地の可能性の高い地区を「産業立地促進地区」として選定し、開発の目的、土地利用規制、事業手法、事業採算性等を整理し、開発計画を策定。県においては、「受け皿づくり支援チーム」が市町村の開発計画案作成を支援するとともに、県庁内調整会議において開発計画案の課題抽出や助言を行う。
第3ステージでは、県が「産業の受け皿づくり促進会議」を開催し、開発計画の妥当性及び事業の実現性について確認。「産業立地促進地区」を指定し、開発計画を公表する。
最終の第4ステージにおいては、市町村が個別規制法等に係る関係機関との法廷協議や開発行為・土地区画整理事業など、開発事業化に向けた手続きを開始し、県は助言と支援を行う。
県内では東関東自動車道、東京湾アクアライン、東京外環道路、圏央道など広域幹線道路ネットワークの整備が進むなかで、新たな産業用地の確保が課題となっている。このため、IC周辺地域や成田空港周辺地域等において県と市町村が連携し、多様な産業や施設の誘致のための受け皿づくりを進める。同方針案では、新たな産業用地の確保に向けた取り組みを進めるための計画的な土地利用の促進に係る基本的な方針を定める。
意見募集は今月31日まで実施する。