神奈川県は、PFI方式による県営住宅建て替えについて、2022年度に横山団地(相模原市中央区)と上宮田団地(三浦市)の事業着手を予定している。翌23年度以降も、年度当たり2団地程度のペースで事業着手を目指す方針だ。21年度「国の施策・制度・予算に関する提案」で明らかにした。
県営住宅建て替えについて県は、団地全体をバリアフリー化し、コミュニティルームを併設するとともに、県直営方式だけでなく、PFI方式による事業実施を積極的に進める考えを示している。
これまでに、上溝(相模原市中央区)と追浜第一(横須賀市)の2団地を21年度のPFI事業着手団地として決定。20年度末の入札公告などを経て、21年度前半にPFI事業者を選定する予定だ。導入可能性調査による見込みでは、30年度に追浜第一、32年度に上溝が事業完了することになっている。
横山、上宮田の両団地については、22年度からの事業に向け、上溝などに次ぐ建て替えスケジュールを計画。いずれの団地も「神奈川県健康団地推進計画」で、前期5年間(19〜23年度)の事業着手対象とされている。横山は1964年度などに完成した602戸、上宮田は74年度に完成した560戸。
23年度以降も、工期短縮と余剰地活用が期待できる団地を対象として、事業着手させる。そして、これらのスケジュールに基づく建て替えを進める上で、事業着手年度から終了年度まで継続的かつ確実な交付金の配分が必要だとしている。
このため、国の施策・制度・予算に関する提案では国土交通省に対し、社会資本整備総合交付金の所要額を確実に配分するよう求めた。
提供:建通新聞社