関内駅前港町地区市街地再開発準備組合(理事長・田原仁横浜関内ビル社長)は7月1日、横浜市中区港町2丁目他を予定区域とする再開発の事業協力者公募で、三菱地所が代表者のグループを優先交渉権者に選んだと発表した。グループのメンバーは▽三菱地所▽ケン・コーポレーション▽スターツコーポレーション▽東急不動産▽フジタ―の5社。開発コンセプトに「横浜の中心 関内活性化の戦略拠点」を掲げ、国際的な産学連携や居住、観光・集客の各機能を配する延べ床面積約8万8500平方bの施設建築物を提案した=イメージ図。準備組合では2024年度まで都市計画協議や事業計画検討などを進め、23年度の都市計画決定、24年度の本組合設立認可、25年度の権利変換計画認可を経て同年度内の既存建物解体・着工を目指す。29年度の完成を予定している。
再開発予定区域はJR根岸線と尾上町通りに挟まれ、横浜市の旧市庁舎街区(三井不動産グループが開発)に隣接する約1・4f。市役所機能が入居していた▽横浜関内ビル▽関内中央ビル▽関内駅前第一ビル▽関内駅前第二ビル―などが立つ「港町民間街区」と呼ばれる場所だ。
市のエリアコンセプトプランに基づいて「国際的な産学連携」「観光・集客」をテーマに再開発することとし、今年1月から横浜市建築助成公社(準備組合事務局)を通じて事業協力者の公募・選定手続きを進めていた。
三菱地所グループが提案した施設建築物は再開発予定区域のうち約7700平方bの敷地を活用して建設。地下1階地上31階建てで高さ約150b、延べ床面積約8万8500平方bの規模とし、国際的な産学連携に約5万2500平方b、居住に約1万3000平方b、観光・集客に約6000平方bを配分する。
具体的な施設内容に▽関内グローバルビジネス拠点▽グローバルシェアキャンパス▽ベンチャー企業成長支援拠点▽横浜初の最高級グレード賃貸レジデンス▽スカイラウンジ▽高質なナイトクラブ▽横浜にまつわる食材などのミュージアム▽商業施設―を列挙。オール賃貸のスキームでリスクに強く、長期的な価値向上を具現化するとしている。
準備組合では今後、三菱地所グループと事業協力に関する協議を進めて協定を結び、都市計画協議など後続の展開につなげる予定。事業協力者の公募には他に1グループが提案を寄せていた。
提供:建通新聞社