新潟県は、「両津港南埠頭を核とする持続可能なにぎわい拠点形成検討会」の初会合を書面で開催した。
会議では、特定の課題解決のための組織として部会を置くこととし、にぎわい拠点形成に必要となる観光機能を検討する「観光部会」、南埠頭における交通広場機能等を検討する「交通部会」、南埠頭ビル等の上屋機能を検討する「ターミナルビル部会」の3つを設置。今後、数回程度開催して20年度に基本案の策定、21年度から3カ年で具体的な検討を進めていくことを確認した。
委員からは、「利害関係のない顧客目線に有識者が必要で、検討会や部会にインバウンドや地域経済、顧客対応の有識者を呼んではどうか」、「本事業が佐渡島の金山世界遺産登録前に完了できると理想的」といった意見が出された。
南埠頭の再編にあたっては、南埠頭の泊地0・6ヘクタールを埋め立て、南埠頭10号岸壁を新設する。水深はマイナス7・5メートル、延長90メートルとし、バース数は2。係留施設は200GT級の高速旅客船に対応した規模で、埠頭用地は旅客施設の建替用地および交通広場を確保できる配置とし、既存の南埠頭桟橋と南埠頭3号岸壁は廃止する。
それにより、築50年となる既存ジェットフォイル用岸壁の老朽化、ターミナルに隣接する両津南埠頭ビルの老朽化と建て替え用地の確保、送迎スペースと駐車場の不足、防災機能拠点としての荷捌き用地確保につながるとした。また、埋め立て地は両津南埠頭ビルの建替え用地に充て、移転後の跡地は交通広場として利用する方針。