吹上浜沖に県内2番目となる洋上風力発電施設の設置計画があることが分かった。事業名は(仮称)吹上浜沖洋上風力発電事業で、吹上浜沖洋上風力発電(星野敦業務執行社員、東京都)が計画。発電施設は水深により着床式は最大77基、浮体式は最大25基の最大102基を想定。総発電出力は96万9000kWで、着手時期は現在検討している。
計画段階環境配慮書(担当・国際航業)の縦覧が始まり計画内容が明らかとなった。事業実施想定区域は、いちき串木野市から南さつま市沖の吹上浜沖の海域で約2万1998ha。発電施設の定格出力は9500〜1万2000kW。プレード数は3枚、ローター直径は164〜220m、中心の高さは105〜138m程度を見込む。
基礎構造は、事業実施想定区域の水深が約30〜70mのため、水深50m以浅を着床式、50m以上には浮体式を想定。実施予定のボーリング調査により、海底地質を把握した上で最適の基礎構造を選定する。
現時点では着床式の場合、モノパイル式およびジャケット式、浮体式はバージ式、コンパクトセミサブ式およびスパー式を用いた設置を検討している。
送電線は、変電施設を経由して九州電力の送電線に連係する計画で、海底ケーブル配置や陸揚げ地点の位置、系統連係地点とその送電線ルート、敷設方法等の詳細は検討を進めている。
主な工事内容は、基礎工事や風力発電機組み立て、設置、海底ケーブル敷設等の電気工事を想定。今後、事業実施想定区域および周囲の海域を利用する漁業関係者と協議を行い、漁業への影響、航行の安全、調査方法、工事方法については計画に可能な限り反映させる方針だ。
また、配慮書および方法書以降のプロセスを通じて環境影響を検討し、事業規模等を探る。