三重県尾鷲建設事務所は、県営都市公園の熊野灘臨海公園内にある古瀬川プールの移設を計画しており、早ければ7月にも建設予定地の測量と地質調査、9月ごろには予備設計・詳細設計を委託する。2021年夏以降に着工し、23年度中のオープンを目指す。
熊野灘臨海公園の全体面積は555・6f。共用面積は64・5fで、片上池、城ノ浜、大白、三浦・道瀬の4地区からなる。城ノ浜地区にある古瀬川プール(紀北町東長島3043ノ4)=写真=は老朽化が著しく、18年から利用を中止している。また、施設の維持管理には人件費などがかさみ、厳しい経営状況が続いていた。
建設地としては、城ノ浜海水浴場にある管理棟の西側用地を想定しており、現在は樹木や東屋などが設置されている。現管理棟の機能が新プールでも活用できるため、維持費などのコストの抑制にもつながると期待されている。新プールの配置や構造、形式、付帯施設などは今のところ決まっていない。予備設計がまとまった段階で、県は紀北町側などへ施設の概要を説明する方針だ。
旧プールの跡地については、津波発生時の避難場所としても活用できるように、プール槽やウォータースライダーなど全ての施設を撤去した後に盛土し、避難場所兼駐車場や芝生広場として再整備する。
基本設計検討業務は国際航業三重営業所(津市)が担当した。
総事業費は7億円で、20年度分の執行予算額は6150万円。
提供:建通新聞社