神奈川県県土整備局は、「流域下水道経営ビジョン策定業務」の委託先を日本工営(東京都千代田区)に決めた。2020年度に予定している有識者会議やパブリックコメントなどの作業を補助するための業務で、2021年3月25日を履行期限としている。
経営ビジョンは、相模川、酒匂川の両流域下水道事業を対象とするもの。施設の老朽化や改築更新需要の増加といった課題を踏まえ、今後10年間の収支見通しと取り組むべき施策などが盛り込まれることになっている。昨年12月に有識者会議(神奈川県流域下水道経営懇話会)が発足し、ビジョン策定に向けた本格的な議論がスタートした。
20年度の委託業務では、懇話会資料の作成、パブリックコメント公表用データの作成、懇話会意見を踏まえたビジョンのとりまとめなどを行う予定。
県の流域下水道のうち相模川(流域関連市町9市3町)は1969年度に事業着手。幹線管渠の計画127・8`中、126・3`が整備済み。左岸(茅ケ崎市柳島、計画日最大処理能力53・9万立方b)、右岸(平塚市四ノ宮、同39・4万立方b)の両処理場の整備は整備が完了しつつある。
一方、酒匂川(流域関連市町3市7町)は73年度の事業着手後、幹線管渠計画55・5`のうち46・3`の整備が完了している。処理場は左岸(小田原市西酒匂)で計画日最大処理能力14・4万立方bのうち10・8万立方b、右岸(小田原市扇島)で8・5万立方bのうち5・6万立方bが整備済みの状況にある。
提供:建通新聞社