京都市はこのほど、歴史的風致維持向上計画に掲げる事業について、令和2年度の実施予定を明らかにした。
歴史まちづくり推進会議で明らかにした内容によると、主なものとして、建設局をみると、道路修景整備事業三条周辺地区は「引き続き、三条通(寺町〜新町)の予備設計及び詳細設計を実施予定」、道路修景整備事業清水周辺地区は「引き続き、茶わん坂の予備設計及び詳細設計を実施予定」、道路修景整備事業清水・祇園地区は「高台寺南門通等について、整備を推進」、無電柱化等事業は「銀閣寺、嵯峨天龍寺、先斗町において、引き続き、電線類を地中化する電線共同溝工事を実施予定」、横断防止柵等への間伐材活用事業は「烏丸通(L約160m)に転落防止柵を設置予定」、観光案内標識設置事業は「観光案内標識等を東山エリアの一部に設置」、御薗橋改修事業は「御薗橋周辺道路の道路拡幅及び電線共同溝を実施する予定」(令和元年度は新設橋梁の橋梁上部工の架設を実施している)、都市公園事業(円山公園)・名勝円山公園再整備(修復)事業は「園路広場整備」、歴史的景観を保全・継承する京の道づくり事業は「今宮門前通において、石畳風舗装を実施予定(L80m)」、雨庭整備事業は「市内3ヵ所で雨庭を整備」など。
文化市民局をみると、史跡山科本願寺跡及び南殿跡における史跡公園整備事業は「公園整備の継続及び史跡山科本願寺跡にある奥田家住宅の耐震工事を実施する」、名勝無鄰菴庭園の整備は「名勝無鄰菴の保存活用計画策定のための調査を行う。また建造物4棟(母屋、茶室、管理人棟及び洋館)の耐震診断を行い、補強計画を検討する」、京都市指定登録文化財修理等助成事業は「引き続き、市指定・登録文化財の修理事業の補助を実施する」など。
都市計画局をみると、京町家改修助成事業(京町家まちづくりファンド)は「引き続き、景観形成等に寄与する京町家等の改修工事等への助成を実施しつつ、寄付の拡大に取り組む」、京町家まちづくりクラウドファンディング支援事業は「引き続き、京町家を活用した、京都らしいまちづくりに資する事業に対し、支援を実施する(ただし、新型コロナウイルスによる影響から、令和2年度は実施を見送る可能性あり)」、京町家保全・継承推進事業は「引き続き、条例で指定する、趣のある町並みが残っている地区や地域の趣のある町並みを特徴づける個別の京町家等に対し、支援を実施する」、歴史的風土特別保存地区内の土地買入事業、歴史的風土特別保存地区内の施設整備事業、歴史的風土特別保存地区内買入地の維持管理は「引き続き、小倉山の森林再生に向けた事業計画に基づく森林整備事業を推進するとともに、歴史的風土特別保存地区内の土地の買入れ、施設整備、維持管理を行う」、魅力ある夜間景観づくりは「地域特性に応じた方法で夜間景観づくりを推進していくための指針案を作成」など。