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建通新聞社(中部)
2020/06/16

【愛知】名市 熱田地区 構想策定と手法具体化を

 名古屋市住宅都市局は、熱田区役所南側市有地の活用に向けて2020年度、同市有地を含む街区のまちづくり構想を取りまとめるとともに、本年度の検討業務で同構想の具体化に向けた手法検討を進める考えだ。昨年度の検討業務はプロポーザル方式で委託者を選定したが、本年度の検討業務の委託者選定方法は未定とする。
 熱田神宮駅前地区まちづくり協議会が検討を進めている街区は、JR熱田駅(東側)、名鉄神宮前駅(南側)、熱田神宮(西側)に囲まれたエリアで、面積は約3・5f。このうち、未利用の市有地は約0・72f。同協議会は名古屋市の他、JR東海、名古屋鉄道、地権者、町会代表者などで構成する。
 街区のまちづくり構想となる「熱田神宮駅前地区まちづくり構想」について、同協議会は4月にも構想を策定する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて総会を開けておらず、まだ策定にはいたっていない。
 19年3月に同協議会がまとめた同構想中間案によると、熱田神宮に面する大津通り沿いに、にぎわいをもたらす街区を形成。北側から低層住宅・店舗複合エリア(4階建て程度)、大型観光バスが乗り入れ可能な格調ある大駐車場、グルメとショッピングを楽しめる神宮前横丁エリア(10階建て程度、外観は宮の宿≠現代に再現するイメージ)、南側に昭和レトロな飲食店街の神宮小路(熱田の古くて新しい魅力を持つディープな街)を配置する構想案を提示している。
 市は、構想策定に向けて19年度に庁内でまとめた市有地の在り方を踏まえて、中間案を修正する考えを持っている。市有地の在り方の内容は、同協議会と調整中として明かしていない。
 本年度の検討業務は、まちづくり構想の策定を踏まえて、より具体的な事業手法などの検討を進める見込み。
 まちづくりを検討する街区は、年間700万人の参拝客が訪れる熱田神宮の目の前に位置するものの、商店街の衰退や空き家の増加などで地域活力が低下している課題がある。一方で、周辺には熱田神宮の他、断夫山古墳や白鳥古墳、また、江戸時代に街道一のにぎわいをみせたといわれる宿場の面影を残す七里の渡し船着き場跡があるなど、歴史的資源が数多く残されているといった魅力がある。
 同地区のまちづくり協議会は18年4月に発足。

提供:建通新聞社