秋田市農業農村振興課が農事組合法人に補助する予定だった「秋田市南カントリーエレベーター」の建設で「国の強い農業・担い手づくり総合支援交付金事業」が不採択となり、今後は国の補正予算や平成3年度当初予算の事業採択が目指される。15日の市議会一般質問で市は、不採択の理由について「全国的に要望件数が多く、採択基準が上がったためと認識している」と答えた。
同計画は、農事組合法人秋田市南カントリーエレベーター利用組合(榎昌範代表理事組合長)が秋田市四ツ小屋字泉寺に建設を計画しているもの。処理能力は水稲(乾籾)3,000t(受益面積400ha)、大豆100t(同80ha)で、主要設備として荷受設備、乾燥設備、サイロ貯蔵設備、籾摺設備、色彩選別設備、計量出荷設備、自主検査設備、籾殻処理設備を整備する。市は今年度の当初予算に補助金として6億2,045万円を計上していた。
市によると、国は同交付金に対する要望案件について、単収の向上や生産コストの低減といった産地の取り組みをポイント制で評価し、点数の高い順に予算の範囲内で採択するという。同利用組合でも、事業採択となるポイントが確保できる見込みだったため採択を要望していたが、今回は不採択とされた。
市は「採択に向けてポイントを上積みするため、大豆作付面積の拡大や『人・農地プラン』の再策定等について、JAや地元関係者などと連携して取り組みたい」としている。
提供:秋田建設工業新聞社