滋賀県道路公社が計画している「琵琶湖大橋基礎工耐震補強工事」は、WTO対象(概ね設計価格23億円以上)の案件として発注すべく準備が進められている。発注時期については、きょう(15日)付で公表の発注見通しにも盛り込まれておらず現状では未定だが、漁業組合やその他関係機関との最終調整を鋭意図り、具体化させることとなる。
同工事は、琵琶湖大橋(守山市〜大津市)旧橋の橋脚基礎杭の補強、旧・新橋の橋脚フーチング補強等を行うもので、既に詳細設計業務(担当=エイト日本技術開発京滋支店・大津市)が完了し、着工に備えて準備が進められている段階。
完了した設計によると、琵琶湖大橋を成す旧橋(多柱式鋼管基礎)・新橋(井筒型鋼管矢板基礎)の2橋梁について、旧橋の6橋脚で基礎杭を増設、旧橋22基・新橋24基でフーチングを増厚することで耐震化を図るとし、また仮設構造物として新橋の橋脚2基の土留工(自立式)、PC版を有する全橋脚のPC版補修も実施する。
同公社では、琵琶湖大橋周辺の渋滞解消と大規模地震に備えて、これまで以上の耐震対策を図るため、16年1月20日に国土交通省から許可を受けて▽琵琶湖大橋の耐震補強▽橋梁前後の国道477号の4車線化および▽ETC設置(ネクスコに委託)―を行う「琵琶湖大橋有料道路第6期事業」をスタート。事業期間は16年度から23年度までの8ヵ年。事業の柱が「琵琶湖大橋の耐震補強」で、これ以外に「橋梁前後の国道477号の4車線化」と「大橋料金所へのETC設置」―となっている。琵琶湖大橋の耐震化も23年度末までに整備を完了する方向ではあるものの、発注がこれからのため、これについては6期事業の完了を延長して対応が図られる見通しだ。
提供:滋賀産業新聞