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建通新聞社(神奈川)
2020/06/12

【神奈川】建設業は「賃金」が最多 19年度労働相談

 神奈川県の労働相談(2019年度概況)によると、建設業に関わる相談は360件。前年度に比べて9件(2・4%)減少した。内容別では2年連続で「賃金」が最多となり、以下、「解雇・雇止め・退職」「労働時間」と続く。4年連続でこれら三つの項目が上位を占めたことになる。対前年度比では「労働時間」が4割以上増加した。かながわ労働センターがまとめた。
 建設業の相談は、件数360件、項目数で664件に上る。主な相談内容別の項目数は、▽賃金127件▽解雇・雇止め・退職104件▽労働時間87件▽職場の人間関係52件▽労災保険46件―となっている。
 前年度との比較では、「労働時間」が42・6%の大幅な増加。この他に件数を伸ばしたのは0・8%増の「賃金」と、15・6%増の「職場の人間関係」。その一方で、「解雇・雇止め・退職」は12・6%減、「労災保険」は17・9%減とそれぞれ件数を減らした。
 過去5年間の状況=表参照=を見ると、「賃金」と「解雇・雇止め・退職」が上位を占める傾向は変わっておらず、全体に占める割合も両項目合わせて3〜4割程度となっている。

○全産業のトップは「解雇・雇止め・退職」

 全産業では、前年度比1%増の1万2941件の相談が寄せられている。新型コロナウイルス感染症関係の相談は139件に上ったという。
 内容別の項目件数は1・3%増の2万0707件。上位を占めたのは、いずれも労働条件に関するもので、「解雇・雇止め・退職」3271件、「労働時間」2938件、「賃金」2481件となっている。「その他」を含めた合計1万2302件は全体の59・4%を占める。以下、「職場の人間関係」などが続く。
 ここ数年の推移を見ると、第1位「解雇・雇止め・退職」、第2位「労働時間」、第3位「賃金」、第4位「職場の人間関係」は4年連続で変わらない。
 また、労働担当職員が行う話し合いの仲介、和解の勧奨など、あっせん指導は70件あった。前年度に比べて7・9%の減少。解決した件数は62・9%に当たる44件。打ち切りは23件、継続は3件だった。

提供:建通新聞社