名古屋市緑政土木局は2020年度、東山動植物園の正門エントランスゾーンにおける基本的な整備方針を決める方針だ。子どもが数多く訪れる場所でありながら、正門前に横断歩道がある現状を改善させるとともに、ワクワク感を演出できる<Gントランスゾーンに再整備する。21年度に設計を開始、23年度に再整備工事を本格的に着手する考えだ。
再整備対象とする正門エントランスゾーンは面積2・8f。地下鉄東山公園駅出口部から正門前駐車場など公園区域外のゾーンと、公園内のチェリーガーデン付近までを対象とする。
現在のエントランス前には、市道東山公園前第2号線が通る。再整備に当たっては、歩行者が平面で道路横断しない、より交通の安全を確保できるエントランス空間とする方針だ。
歩行者の交通安全を確保するための具体策は▽歩行者動線を地下通路またはペデストリアンデッキ化▽市道の廃道またはアンダーパス化、道路線形の改良―のいずれかとみている。
19年度までの検討では、歩行者動線のペデストリアンデッキ化が交通安全対策とエントランスのワクワク感を両立できる案とみていた。本年度の検討業務では道路の廃道やアンダーパス化なども考慮の対象に入れ、周辺に与える影響や難易度、コストなどの観点を踏まえて対策の基本方針を決める。
交通安全対策の基本方針を決めた上で、エントランス部の基本計画をまとめる。基本計画では、再整備エリアのコンセプトやストーリー、来園者の動線などを踏まえ、必要となる施設(デッキ、商業施設、大屋根、水景施設など)とゾーニング、配置計画をまとめる。計画策定に当たっては、デベロッパーなど民間事業者のヒアリングを実施、民間活力の導入可能性も把握する方針。現時点では、マーケットサウンディングの実施までは想定しておらず、個別ヒアリングとなる見込みだ。
提供:建通新聞社