瑞穂市が、現在のJAぎふ穂積支店の土地を2022年3月までに買収することが分かった。JR穂積駅周辺の一帯を整備する穂積駅圏域拠点化構想の一環で、交通機能改善に向けて駅南に一般車両の乗降場と駐車場を整備するためだ。6月議会の補正予算案に用地買収費の一部を盛り込んだ。
同市では、穂積駅圏域拠点化構想に基づいて、短期的には駅周辺の交通機能改善を図り、長期的には40fの区域内で区画整理を図る計画で進めている。
同駅南のロータリーはバスや一般車両が行き交うため安全性が懸念されてきた。このためJAぎふ穂積支店の土地約4367平方bを買収し、一般車両の乗降場と数十台分の駐車場を整備する。
これに伴いJAの支店は市のコミュニティーバスなどの待機場のみづほターミナルの敷地に移転する。
乗降場などの整備はJAの支店が移転する22年3月以降に着工する。
交通機能改善計画の策定は昭和名古屋支社(名古屋市中区)が担当している。
区画整理については、測量を大同コンサルタンツ(岐阜市)に、都市計画素案を岐阜県都市整備協会(岐阜市)に委託して進めている。順調にいけば20年度内に都市計画素案を策定し、21年度に都市計画審議会に諮る。22年度に都市計画決定し、土地区画整理事業認可取得を目指す。
19年7月に外部有識者や県、市で構成する「JR穂積駅周辺整備研究会」が、再開発の構想をまとめた提言書を市に提出。20年2月には市が事業化に向けて対象区域内の地権者に対して説明会や意向調査を実施した。
構想では、駅の南北にある駅前広場を拡張して路線バスやタクシーの乗降場を設ける。また広場に隣接した地域を商業エリア、駅まで徒歩10分圏内を住宅エリアに分けて整備する。さらに県道北方多度線の拡幅や、長良川の堤防につながる市道などの新設や拡張を想定している。
同駅の利用者には名古屋圏への通勤者も多く、1980年代から宅地化が進んでおり、住宅密集地では道路幅が狭いことから歩行者の危険な場所も多いとされている。また、通勤や帰宅のラッシュ時には送迎車による渋滞が発生している。
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建通新聞社