大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は、2018〜25年度の8カ年を期間とする中期経営計画の改訂版をまとめた。大阪・関西万博開催の25年度までに、地下鉄全駅にホーム柵を設置する他、282億円を投入し、主要駅のリニューアルなど、地下空間の大規模改革を進める。また、都市開発事業では、夢洲や森之宮での大規模開発を検討していく方針だ。
主力の鉄道事業では、約406億円を投資し、25年度までに全133駅でのホーム柵設置を完了させる。未整備となっている四つ橋線(全11駅)、堺筋線(全10駅)については、前倒しで設置する計画に見直した。また、各駅ではホーム柵の設置に合わせて、段差解消などのバリアフリー化も実施する考えだ。
地下空間の大規模改革では、御堂筋線9駅、中央線6駅の大規模リニューアルを推進中。昨年デザインを公表した駅に加え、3駅(新大阪駅・大国町駅・大阪港駅)もブラッシュアップを進めている。残り7駅も順次公表していく予定だ。
夢洲開発では、設置予定の夢洲駅周辺にタワー型の商業施設を開発し、駅と商業施設とを開放的な空間で一体感を創出する。場所、規模などについては、土地確保や共同事業化などの開発に必要な条件が整い次第、具体的な検討を進めるとしている。森之宮については、車両工場跡地を想定し、投資採算性などを検討した上で判断する。投資予定額などは未定としている。
提供:建通新聞社