熊本県は、6月定例県議会に提案する補正予算案を公表した。一般会計の補正額は182億5200万円。被災した県央広域本部庁舎と、防災センターを県庁敷地内に復旧する合築庁舎整備には7億5000万円を計上し、合わせて限度額65億8700万円(2021〜22年度)の債務負担行為を設定している。県議会は8日開会、23日まで。
20年度予算は、当初が知事選の影響で義務的経費中心の骨格編成を組み、6月補正で政策的経費を盛り込む予定だった。だが、新型コロナウイルス感染症への対応を最優先とするため、今回は感染症への対応と、着実な実施が必要な県民の安全・安心に資する事業を中心に計上した。肉付けは9月以降の予定。
補正のうち、新型感染症対応にかかる予算は67億円。内訳は、感染症拡大防止13億7000万円、県民生活・経済への影響の最小化1億8000万円、収束後の社会・経済活動の回復等に向けた取組み51億4000万円。
安全・安心に資する予算は116億円。新型感染症への対応を最優先する中でも、着実に実施すべき事業を積み上げた。内訳は、早期実施が必要な公共事業53億9000万円、熊本地震からの復旧・復興11億5000万円、その他50億3000万円。
公共事業では、河川・砂防・港湾等の公共施設整備15億8000万円、農業基盤整備13億2000万円、林業基盤整備5億7000万円を計上。河川の治水機能向上のために実施する緊急浚渫には5億1000万円を充てる。復旧・復興では、合築庁舎のほか、益城中央土地区画整理事業2億7000万円、空港アクセス詳細調査7600万円を予算化している。
補正後の一般会計総額は7734億1500万円。投資的経費は今回補正分160億9800万円を加え1048億6500万円になる。
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