東京都教育庁は、PFI手法を導入して運営している青少年社会教育施設ユース・プラザの「東京スポーツ文化館 BumB(ぶんぶ)」と「高尾の森わくわくビレッジ」について、将来的な施設などの在り方の検討に着手する。PFIの事業期間が終了する2024年3月(BumB)と25年3月(わくわくビレッジ)には、それぞれの施設が建築後40〜50年を迎えることから、社会環境の変化を踏まえた施設機能や新たな事業手法、スケジュールなどを比較検討する。検討に向け、施設需要の調査や各ユース・プラザの劣化状況調査について、それぞれ業務委託の希望制指名競争入札手続きを始めた。
「東京スポーツ文化館 BumB(ぶんぶ)」は、既存棟(鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下1階地上2階建て)と宿泊棟(同造4階建て)の2棟、総延床面積1万7415平方bで構成する。
1976年完成の「都立夢の島総合体育館」を改修し、新たに文化・学習・宿泊施設を建設して2004年にオープンした施設。PFI事業を導入し、PFI区部ユース・プラザ会社が施設の改修・新築とその後の運営・維持管理を担っている。事業期間は24年3月まで。
所在地は江東区夢の島2ノ1ノ3。敷地面積は2万7022平方b。
「高尾の森わくわくビレッジ」は、宿泊施設や文化・学習施設などで構成し、総延床面積は1万4782平方b。野外炊さん場やキャンプファイヤー場などを備える。閉校した都立八王子高陵高等学校を改修して整備した。
15年3月に1回目のPFI事業が期間満了し、都が運営・維持管理手法を改めて検討した結果、2回目のPFI事業採択を決定。いずれも京王ユース・プラザが受託している。事業期間は25年3月まで。
所在地は八王子市市川町55。敷地面積は6万5964平方b。
今回の調査では、まず施設の劣化状況を把握した上で、修繕・改修、改築した場合の長期的な計画をまとめ、今後のユース・プラザの在り方の検討に活用できるよう整理する。
また、ユース・プラザの今後の需要を予測し、公共施設として必要な施設・設備のニーズを検討。PFIだけでなく、指定管理者制度や都財産貸し付け方式、都直営など、さまざまな事業手法について、都と民間事業者の役割分担を整理し、事業実施スケジュールを含めて比較検討のための資料をまとめる。
提供:建通新聞社