内閣府が開いた東京圏の国家戦略特別区域会議で、2019年度末までに国家戦略特別区域に指定した各事業の進捗状況が報告された。今年3月の着工を予定していた森トラストが事業主体となる「赤坂二丁目地区」は、施工者選定に時間を要していたが、このほど大成建設に決定。21年1月の着工を目指す。このほか20年内には、▽東池袋一丁目▽新宿駅西口▽内神田一丁目▽虎ノ門一丁目東―の4地区の追加を予定。加えて、三菱地所と東京放送ホールディングスが実施する「赤坂二・六丁目」と、NTT都市開発と三井不動産が主体となる「内幸町」地区の追加も東京都が提案している。
「赤坂二丁目地区」の対象区域は、赤坂ツインタワー跡地約1・6f(港区赤坂1、2丁目)。地下3階地上43階建て延べ約21万平方bの規模で施設を整備する。施設内には、ホテルやオフィス、ホール、店舗などを配置。地下で東京メトロ溜池山王駅出入り口に直結する。
会議ではこの他、これまでに指定した都市再生プロジェクトの進捗状況を報告。すでに着工している「虎ノ門一・丁目地区」は、埋蔵文化財調査の対応で着工が6カ月程度遅れ、19年12月に着工した。地下鉄日比谷線新駅と一体となった地下広場と再開発ビルを整備する。事業主体は森ビルとUR都市機構、東洋海事工業の3者。
この他のプロジェクトはおおむね計画通りのスケジュールで進んでいるという。
東京都が同会議に提案している都市再生プロジェクトは、合計40プロジェクト。約17兆円の経済波及効果が見込めると推定している。
提供:建通新聞社