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　福井県建築設計監理協会（佐々木基之理事長）の２０年度通常総会は５月２７日開かれ、１９年度事業報告・決算、および２０年度事業計画・予算などを審議し、了承している。
　新型コロナウイルスの感染防止に配慮。議案審議は、事前の会員（現２４事務所）による書面了解の上、三役で行い、原案通り可決。会場は、福井市日之出５丁目の建築会館内で実施した。
　１９年度は、県内で進む大型事業の北陸新幹線や、中部縦貫自動車道の建設需要も影響し、労働者不足と高齢化の深刻な問題に直面した。厳しい情勢下にも随契受注した、敦賀市の鰊蔵部材調査委託や、福井市の自然史博物館定期点検業務（設備・防火設備）、山崎金属の本社工事監理業務、敦賀市の柴田氏庭園修復に伴う建築物復元設計監理、文科省の若狭少年の家職員宿舎防水・塗装改修工事監理など。入札受注は、県立大学創造農学科新築棟建設などに着手。公募型プロポーザルや、一般競争入札の参加回数は減少した。初ケースとして高浜町の要請に応じ、技術者を派遣（２年間）。同協会が官公需適格組合である特性を生かし、その理解も広げる重要性が求められた。
　２０年度は、建築設計界で、特に課題となる構造設計者と設備設計者の人材不足の解消へむけ、大学などと交流を進め、建築の魅力を一層アピールしたい考え。受注獲得へは、特命や随契などが見込めないなか、入札や簡易プロポに参加し、大型プロジェクトに指名されるよう努める。地球環境問題にも大きく関係し、建物の長寿命化や自然環境との調和が大切。安全で機能性に優れ、健康的で美しい建築をつくり、福井の地域文化の向上や、持続可能な社会の実現に貢献したい意向。

行動目標
■組合事務所の経営の安定と、組合の受注能力の向上に努める
■地域社会に融和し信頼される組合であるために、情報開示や地域社会とのコミュニケーションに努め、積極的な社会活動を展開する
■循環型社会の重要性を認識し、設計を通じて環境問題に十分な配慮と対応に努める
■官公需をはじめ、あらゆる発注に関して、公正、透明な適正価格での受注に努める
■組合および組合員事務所の従業員の技術・能力の向上を支援し、地域社会に信頼される組合を築く