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建通新聞社(中部)
2020/05/28

【三重】尾鷲市など東紀州5市町 広域ごみ処理施設の建設候補地を再検討

 尾鷲市、熊野市、紀北町、御浜町、紀宝町の東紀州5市町が進める「広域ごみ処理施設」の整備について、一部事務組合設立準備会が基本構想をまとめた。ごみ処理システムや建設手法(運営方針)などに対する検討事項が示されている他、施設規模や概算事業費、整備スケジュールなどが盛り込まれた。同構想を踏まえ基本計画を策定する。
 建設予定地については、中部電力尾鷲三田火力発電所構内の「定期点検用地」と中電が所有する「燃料基地用地第2ヤード」の2カ所に絞り検討してきたが、いずれも南海トラフ地震での津波浸水エリアにあることや、盛土などの工事に多額の費用がかかることから、これらの場所での建設を断念した。新たな建設候補地としては、加藤千速尾鷲市長が5月25日、「尾鷲市営野球場」(矢浜先真砂997ノ1)を代替案とし検討することを市議会行政常任委員会で発表した。野球場の敷地面積は約2万3000平方b。新クリーンセンターに隣接しており、海抜24bに位置する。建設地として確定した場合、替わりの野球場の建設も検討していく方針だ。
 基本構想によると、環境省の循環型社会形成推進交付金制度を活用するため、エネルギー回収型の処理施設を建設する。施設の運営方法については公設公営や公設・長期包括委託方式(運営を民間に委託)をはじめPFI方式やDBO方式を検討していく。施設規模は1日当たり71d。施設整備費用は設計建設費が71億円、運営費(20年間)が85億2000万円と試算している。
 今後のスケジュールは、20〜21年度で建設用地の取得と基本計画策定(PFI導入可能性調査含む)、21年度に測量・地質調査の委託、22年度から事業者を選定し、23〜24年度に造成工事、24〜27年度で建設工事を進め、27年度からの稼働を目指す。
 基本構想の策定業務は建設技術研究所三重事務所(津市)が担当した。

提供:建通新聞社