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建通新聞社(東京)
2020/05/28

【東京】小池知事が都議会で所信表明 DXを加速


東京都の小池百合子知事は5月27日、2020年第2回都議会定例会の開会に当たって所信を表明し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐための「新しい日常」を定着させ、「感染症防止と経済社会活動の両立を図る」との考えを示した。この実現に向け、「デジタルを活用して生活の質を高めるデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに加速すべく、体制の強化を進める」と表明。テレワーク拡大の支援や行政手続きの原則デジタル化などに取り組む意向を示した。
 小池知事は、集中・重点的に取り組むべき三つの柱として「都民の命を守る」「生活や経済活動をしっかり支える」「社会の変革を促し、東京の未来へつなげる」ことを提示。ライフラインと都市インフラの維持や、災害への備えなどに必要な体制を確保した上で、都の人的資源や財源を三つの柱へ最大限に割り振る。
 また、「東京の経済活動を支える鍵は、中小企業への支援の充実」だと強調。事業資金の確保に向けた資金繰りの強化に加え、生産性向上や人の接触機会抑制のためのテレワークを支援する。
 行政手続きについては、現在基本的に書面で行うよう条例などで定められているが、「条例の改正を梃子(てこ)として、あらゆる手続きの原則デジタル化を推進する」との考えを示した。
 今後は、感染症を乗り越えた「ポスト・コロナ」を見据え、「東京の『構造改革』について、有識者の意見を踏まえつつ、都民、企業、大学、医療機関などから幅広いアイデアをもらい検討を始める」と明らかにした。
 来年に延期となった東京オリンピック・パラリンピック大会については、「感染症との闘いに引き続き全力を尽くす」とした上で、「世界が一丸となってこの難局を乗り越え、人類が絆を強めた象徴となる、希望あふれる大会の実現を目指す」と述べた。

提供:建通新聞社